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第4話
その日から、彼には申し訳ないと思いながらもおかずにさせて頂いたのは言うまでもない。
いつしか
彼女は居るのかな?
とか
居たとしたらどんな風に抱くのだろう?
とかを考えるようになった。
『はじめ』
あの声で名前を呼んで欲しい
あの綺麗な手で触れて欲しい
あの綺麗な唇に触れてみたいし、俺の身体に触れて欲しいと思う
届かないと分かっているのに、求めてしまうのが恋なんだと知った。
目が無意識に追って、身体が、血が、細胞が求めてしまうのが恋なんだと…。
それならせめて、遠くから見つめているだけでも良いと思っていたんだけどな…。
友也に気付かれていたとなれば、絶対に高杉様も気付いて居るのなら…諦めるしか無いのかもしれない。
あの綺麗な唇から拒絶の言葉を聞くくらいなら、離れるべきなんだと。
俺はそう覚悟を決めた。
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