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第38話

背中を辿る唇が、ゆっくりと腰の方に下りてきて、創さんの唇が俺の双丘に移動した。 両手で撫でながら、ゆっくりと唇が俺の双丘を這う。 そして唇が、人目に触れる筈の無い場所に触れたのだ。 「ぎゃあ!」 色気の無い悲鳴を上げると、そこにぬるりとした感触が触れた。 「そ……創さん、待って!ストップ!」 慌てて叫び、手のひらで必死に隠した。 「はじめ、手、邪魔!」 そう言われて、隠している手のひらを叩かれた。 「創さん、ダメです!汚いです!」 慌てる俺に 「さっき風呂に入って来たんだから、汚くなんか無いだろう?」 そう言いながら 「邪魔する悪い子は、お仕置だな」 と呟き、俺のパジャマの上着に手を伸ばすと、ボタンを手際良く外して肩から脱がされて、腕の所で縛って動けなくされてしまった。 「創さん!なんで?」 慌てて振り返る俺に 「なんで?……はじめが邪魔するからでしょう?僕は、はじめに怪我をして欲しくないんだ」 そう言うと小さく微笑んだ。 「安心して。今は心療内科医だけど、地方医療に興味があったから、オールマイティには知識を得ているから」 よく分からない言葉を言われて、俺は恐怖で動けなくなってしまう。 「はじめの身体は、誰にも触れられていない綺麗な身体だね。穢れた僕の身体とは、大違いだ」 ポツリと創さんが呟く。 そして俺の背中から腰のラインまでを指先で撫でながら 「身体全てが美しい筋肉で覆われて、無駄な肉が何一つ無い。性格だって、優しくて純朴で……。良く、今まで無事だったよね?」 と、まるで独り言のように呟いた。 そしてゆっくり俺の背中に身体を重ねると、耳元に唇を寄せて 「分かる?僕のこれが、はじめの中に入るんだよ。ちゃんと解さないと怪我しちゃうだろ?」 双丘の間に当たる硬いモノを意識させるように、そう囁く。 ゴクリと生唾を飲み、心臓がバクバクと早くなっていく。 (本当に、創さんと……?) 戸惑いながら、あの日に見た先輩達の行為を創さんとするんだと考えたら、鮮明に情景が蘇って来た。 神社の裏側で、シャツの前をはだけて胸を弄られながら、制服のズボンを膝まで下ろされてお尻に突っ込まれて喘いでいた。 自分も、あんな風になってしまうのだろうか? 何度も妄想で、あの2人を自分と創さんに当てはめてはいても、いざとなると戸惑いが先に来てしまう。 そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、ゆっくりと創さんの手が俺の立ち上がった場所に手を這わせ 「はじめ、期待してるの?ココ、こんなにさせて……」 揶揄うように囁かれ、全身が羞恥で赤くなる。 すると創さんは優しく頬にキスをして 「はじめ、羞恥に全身を染めるきみは本当に綺麗だね」 そう言うと、ゆっくり身体を離した。

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