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それは必然だったのかもしれない。11

あれから2ラウンドほど楽しんでしまった。 隣では横になった涼くんがぐったりとしていた。 「り、涼くん、大丈夫か…?」 「大丈夫に見える?」 ああ、やりすぎてしまった。 涼くんは可哀想なほど声が掠れている。 「す、すまない」 ただイタズラの仕返しをしてやるつもりだったのが 想像以上に具合が良く、つい、年甲斐もなくガッツいてしまった。 軽く愛撫しただけでトロけていたし ナカは最高だった。あれはそうない名器だ。 キスも良かったな。 あれやこれや思い出して股間がまた元気になりそうになる。 いかん、ダメだダメだ。 俺は涼くんの尻に伸びそうな手を自制し彼の頭へと手を伸ばした。 すると撫でる前に涼くんがこちらを向いた。 「黒沢さんさ、恋人いるの?」 唐突だった。 そんなことを聞いてどうする気だ。 「いないが」 「ふーん」 さして興味も無さげにそういうと またそっぽを向いてしまった。

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