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特別サービスです、お客様♡ 1
どうしてこうなった。
俺は今、うちの炬燵で当然のように寛いでいる涼くんを見ている。
「ん? 黒沢さんなぁに?」
俺の視線に気づいたのかテレビから視線を外しこちらを見る涼くん。
顔が可愛い。あと首をコテンとするな。襲うぞ。
「いや、なんでもない」
そう?と短く言うとテレビへと視線を戻した。
数時間前。
年始早々からの会議で使う資料を纏めているとピンポーンとインターホンが鳴った。
大晦日のこの時間に一体誰だと苛々しながら相手を確認した俺は急いでドアを開けた。
「来ちゃった♡」
どこぞの押しかけ女房のような台詞を吐きながら目の前の彼、涼くんはやって来たのだ。
年明け一発目から会議を入れた上司の所為め仕事納めの後だというのに自宅で仕事をするハメになった俺にとっては女神のようだった。
だが、俺と彼はそういう関係ではない。
肉体関係はあれど、所謂恋人には発展していなかった。悲しいことに。
だから、約束もなしに何故彼がここにいるのか、自宅のように寛いでいるのか、分からなかった。
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