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翌朝。
目を覚ますと天使が眠っていた。
こうして見ると本当に成人男性かと思うほどに幼い。
朝日と相俟って美しさが際立っている。
幸せを感じ思わず頬に口付けた。
すると、睫毛が震え、綺麗な瞳がのぞいた。
「おはよう、涼くん」
笑いかけるとふにゃりと笑んで「おはよー」と返してくれた。まるで幼子のようだ。
「起きるか」訊ねると
「ん………」とまばたきを数回してから
「あ!」と大きな声を出した。
どうしたと言うのだろう。
「明けましておめでとう、黒沢さん」
かしこまって何をと思えば新年のご挨拶。
「あ、あぁ、おめでとう、涼くん」
返してやれば満足したのか、そのまま起き出して、ひとり風呂へと向かってしまった。
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