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特別サービスです、お客様♡ 14

涼くんの後、俺もシャワーを浴びて ふたりで軽い朝食を食べた。 何気ない光景に再び幸せを感じていると 涼くんが「初詣行こうよ!」と言ってきた。 初詣か…ここ数年行ってないな。 あまり混んでいないような小さな神社に来た。 こんでないとは言え、元旦。 それなりに参拝客はいて、お参りをするのに15分は待った。 2つほど祈り、横を見れば何やら熱心に祈っているようだった。 おみくじやらお守りやらを一通り見た後、帰りの車で気になったので聞いてみた。 「なぁ、何をお願いしたんだ?」 「んーとね、健康でしょ、仕事のこと、それから…」 指折り数える涼くんに思わず笑ってしまった。 「随分な数だな」 「いいじゃん。あとはー ヒミツ」 こちらをイタズラっぽく見て涼くんは答えた。 「黒沢さんは?」 「俺か? 俺は無難に無病息災だな。あとは、内緒だ」 「えー ケチー」 車内が俺たちの笑い声で包まれていた。

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