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ここが、スタートライン 17

涼くんの美味しい料理を食べ、その後は予定通り楽しんだ。 借りてきた映画を観たり、一緒に昼寝をしたり 夕食にはまた涼くんの手料理を食べた。 そして夜はもちろん、大人の時間を過ごした。 甘い、というよりは久しぶりすぎてがっついたように思う。 恐らく眠りについたのは朝方だったろう。 昼過ぎに目が覚め、隣を見ると スヤスヤと眠る、天使、いや涼くん。 目元が少し赤くなっていることに気づく。 昨夜は無理をさせすぎたなと反省する。 起こすのもしのびなくて煙草を吸いにベランダへ出る。 涼くんと出会ってから本数は減ったが 禁煙などできる訳もなく、こうしてたまに吸っている。 一本目を終え、二本目をどうしようかという時ベランダの窓がカラリと開いた。 「あー また煙草吸ってるー。身体に良くないよ、オニーサンもう若くないんだからね」 クスクスと笑いながら隣に来る涼くん。 「おっと、すまん。 しかし君の方が風邪を引いてしまいそうな格好だな」

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