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第四章・5

「じゃ、じゃあ。少しだけ」 「面白いことを言うね、沙穂は」  そのシミ一つ無い白い肌に、真輝は紅い跡をつけていった。  可憐なピンクの乳首を、紅くなるまで舐めしゃぶった。 「っん。ぁあ、はぁ、あ、あぁ……」  沙穂の切ない抑えた声は、返って真輝を熱くした。 「慣れていないのか? 初々しいな」  そろりと後ろに忍ばせた指で、美尻の蕾を撫でてみる。 「ぁう!」  そこは固く封じられ、真輝の侵入を強く拒否した。 「……確かに、少しだけ、になってしまったな」  これから慣らして、素敵なひとときを、と考えると先が長くなりそうだ。 (夕食抜きで性交するほど、餓えてはいない) 「まもなく夕餉だ。食事をとって、バスを使って、沙穂が落ち着いたら続きをやろう」 「ひぅ、ふぅ、うぅう……」  固くこわばった沙穂の身体から、力が抜けた。 「真輝さん、一つだけお願いがあります」 「何だろう」 「いただいたバラの花束を、この部屋に活けてくださいますか?」 「お安い御用だ」  ありがとうございます、とようやく笑顔になった沙穂に、真輝は笑顔を返した。
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