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第十章・3
もっと可愛がってやりたかったんだが、と眩んだ郷の声が、遠くに聞こえる。
「はぁ、はぁ、あぁ……。一体、僕に、何を……」
朦朧と霞む目と頭で、沙穂は郷を見た。
そこには、いきり立ったペニスを掴み出す男の姿が。
「沙穂くんの匂いと薬が混ざって、俺もすっかり当てられてしまったよ」
ぐっ、と力強く先端が押し入ってきた。
「あ、ヤだ。イヤッ、嫌だぁ!」
「暴れるな、って」
沙穂の体の中に、郷のペニスがぐいぐい挿入って来た。
「ぐ、うぅッ! はぁ、あぁああ!」
「こいつは、いい。ぬるぬると良く馴染んで、吸い付いてくる!」
郷は、リズミカルに抽挿を始めた。
「んっ、んッ、うぅっ!」
(やっぱり、変。身体が、身体が疼いてたまらない……ッ!)
「あっ、あぁっ! ん、はぅッ。もっ、やめ……ッ!」
「やめて欲しいのか? 嘘つけ、こんなに締め付けてるじゃないか!」
嫌なのに。
お腹かき回されて、気持ち悪いのに。
「あぁ、あ! はぁ、あんんッ!」
沙穂は、勢いよく精を吐いてしまった。
「イくほど、気持ち悦かったか?」
笑いながら、郷はまだ腰を打ち付けて来る。
揺さぶられながら、沙穂は涙を流した。
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