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第十一章・7
「ん、んんッ。あ、はぁ、あぁ。はっ、はッ、あぁあ!」
自分の指を噛みながら、沙穂は真輝の律動に併せて啼いた。
「沙穂、痛くはないか? 平気か?」
「大丈夫、です。ッ、あんッ!」
「ナカに出しても?」
「そうして、ください。あぁッ!」
乱れる沙穂を抱きしめ、真輝はぴったりと肌を合わせた。
腰を震わせ、精を放った。
「あ! あぁ、あ。あぁ……ッ、んあぁあ!」
沙穂の手も真輝の背にまわされ、その種の一滴残らず体内に取り込む勢いでしがみついた。
「はぁ、はぁ。あぁ……」
くったりと脱力してしまった沙穂の耳元に、真輝は唇を寄せた。
「心配しないで欲しい。沙穂は、私が命に代えても守る」
「真輝さん……。僕を、許してくれますか?」
「許して欲しいのは、私の方だ。辛い思いをさせて、すまなかった」
二人抱き合ったまま、互いを想った。
愛してるよ、沙穂。
愛してます、真輝さん。
誰よりも、大切な人。
愛しい人と身を寄せ合い、夜を過ごした。
闇を砕き、溶かし、流した。
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