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第十三章・5

「はッ、はぁッ! も、ダメ……ッ! 腰の奥、ビリビリしてるぅ!」 「奥まで当たってるんだ。どう? 気持ち、悦いか?」 「は、はぁう! ん、ぅんんッ!」 「ナカが締め付けてきて、いい具合だよ」 「あ、あぁ……」  ああ、もうダメ。  欲しい。 「どうした? 沙穂」 「真輝、さんのがッ! 欲しい、ですぅう!」  言っちゃった。  いやらしい言葉、自分で。 (倉木さんの時は、絶対イヤだったのに!) 「いいよ、沙穂。いっぱいあげよう」 「ひ、ひぁ、あ! っふ、あ、あぁああ!」  待ち望んでいた真輝の精が、沙穂に渡された。  熱い。  苦しい。  胸がいっぱいで、苦しい。  「僕の胸の中、真輝さんでいっぱいぃ……」 「私の心の中も、沙穂でいっぱいだよ」 「真輝さぁん……」  ひくひくと余韻に震える沙穂を、真輝はしっかりと抱いた。

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