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第十四章・6

 オーガズムに達し、身体を震わせる沙穂の肌を、真輝は優しく撫でてくれた。 「悦かったか?」 「はい……」  かすかに震える睫毛。 (沙穂の睫毛、こんなに長かったか)  彼には、未だ知らない魅力がたくさん残っている。 (死ぬまでに、そのうちのどれだけを知ることができるんだろう)  そう考えると、この自分の下で震えている人が愛しくてたまらない。  この刹那のひとときが、貴重に思えて仕方がない。 「沙穂、もういいか?」 「はい。真輝さん……、来て」  その返事に、真輝は大きく腰をやった。 「あ、あぁッ! いきなり、奥までぇ!」 「沙穂、このままいくよ」  強く叩きつけるように、真輝は腰を使う。  真輝に突かれるたびに、沙穂のペニスからは精が散った。 「あぁ、あ! お、押し出されちゃう!」 「やはり今夜の沙穂は、少し違うな」  淫らで可愛い、私の沙穂! 「やッ、あ! はぁ、あぁあ、あ! んあぁあ!」  真輝さんの精子、僕のナカに……。こんなに、たくさん。  赤ちゃん、できるかも……。

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