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第3話

キキキキ--------ッッッッッ *** 起きるとそこは病室だった。 「和泉さん、起きましたか?今先生をお呼びするわね。」 看護師が病室を出て行く。 医者によるとどうやら俺は宅配の帰りに発情期になり、フラついた拍子に車にあたって気を失ったようだ。 「いやー、命に別状はなくて本当に良かったよ。 念のため、1日だけ入院して、明日帰りなさい。」 「はい、ありがとうございます。」 バイト中に発情期なんて散々だけど、 かすり傷程度でよかった。 店長に迷惑かけたな、、、。 俺は少し自責の念に追われたが、抑制剤を飲み、眠りについた。 *** 場所は変わって、あるホテルの最上階。 「アァァァンッッ!!イィッッ、そこォ……ッッ」 「黙れ。喚くな、クソビッチが。」 女の豊満な胸を揉みしだき、腰を大きくグラインドさせる。 「ァンッ!海堂サァンっ………ン………チュッ………♡」 絶景の夜景が見えるこの部屋では、今宵も艶めかしい水音が響く。 コンコン…… 「……失礼します。(まこと)さん、仕事の件ですが。」 「あぁ。………おい、この女連れて行け。」 「ぁっ、いや!海堂(かいどう)さん!海堂さん!!」 半裸の女がドアの外で構えていた男2人に引きずられていく。 「悪い。…で、要。仕事の件っつーのは、『Rouge(ルージュ)』の件か?」 「はい。最近キャストが減ってきたもので、そろそろ新しいキャストを集めるのが良いかと。」 「そうだな。またお前に期待してるぞ、(よう)。」 「ありがたき幸せ。お任せください、誠さん。必ずいいキャスト探してくるんで!」 所々敬語が砕けているのは、佐倉(さくら) (よう)。 そして佐倉が敬意を示す、人とは違う圧倒的なオーラを放つ男は 海堂(かいどう) (まこと)。 日本で有名な風俗店、SMクラブ『Rouge』を軸に店舗を多く増やしている海堂グループの敏腕若手社長だ。 「そろそろΩの男をスカウトしてこい。Ωは売れる。」 「そうですね、美人なΩくん連れてきますよ。」 そう言って佐倉はニヤリと笑った。

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