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第17話
***
あの後風呂に入って、また鎖をつけられた。
そしてまたベッド。
海堂さんはやっぱりすぐ眠りについて、俺も今日こそは寝ようと目を瞑る。
が、
「〜〜〜〜〜っ!!」
海堂さんの背中が目に入るだけでドキドキして眠れない。
というか、身体が疼いて仕方がない。
今日は手足が塞がれていないため、俺はそっと自分のモノに手を伸ばす。
シュッ シュッ…
「ぅっ………ハァ……ッ」
自分で擦ってもあと少しがもどかしく、なかなか達することができない。
俺は指に唾液を絡め、意を決して、後ろの蕾に手をかけた。
「……ンン…………クソッ……」
前立腺が見つからず、もどかしい刺激は続く。
コリッ
「ァッ!!!」
──見つけた。
「ィッ………ァゥ………んっ…んっ…」
俺は声を押し殺して自身を絶頂に導く。
そして不意に顔を上げた時、
そこには妖艶な目つきで俺を見つめる海堂さんがいて、
「───ァッ」
俺はあっけなく果ててしまった。
***
「紫音、おまえ寝る前に出さないと眠れないのか?」
海堂さんの言葉にドキッとする。
ほんとに最近の俺は変だ。
いや、店に出ているときは否が応でもセックスをしていた。
それが急になくなったんだ。
だからなのか、普通に寝たいという気持ちとは裏腹に、身体は熱くなって眠れなくなる。
「明日、医者呼ぶか」
そう言われて少し怖くなる。
「そんな顔すんな。俺も朝は休みとって付いててやるから。」
頭をポンポンと撫でられ、胸元に引き寄せられた。
なんだかすごく安心して、俺は海堂さんの背中に腕を回して眠りにつくことができた。
***
「セックス依存症ではないでしょうか。」
その言葉は嬉しい言葉でもなんでもないが、
俺の胸にストンと落ちた。
朝起きてすぐに、海堂さんが医者を呼んでくれた。
一応体に異常がないかもちゃんと診てくれて、症状も一通り話した結果がそうだった。
「それ、治せるんですか?」
「あまり確実性のある治療法はまだ見つかっておりません。カウンセリングや…」
「あぁ、いい。治療法がないなら俺がなんとかする。」
海堂さんはスッと立ち上がり、医者に金を渡して、俺を寝室に連れて行った。
「今日から俺が抱いてやる。」
「でも…。海堂さん疲れていつもすぐ…」
「確かめるために寝てたんだよ。まぁ、疲れてもいたが。おまえを抱く方が疲れが取れる。」
じゃあ行ってくる、そう言って出て行った海堂さんの背中を、見えなくなるまで見つめていた。
さっきの言葉が嬉しくて、
俺は夜をめちゃくちゃ楽しみに待った。
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