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第3話 ※R18
ある日の休日…
「え?
違う?
…えっと、ネコさんだよー?」
「違うの…。
でもいいのよ。…ありがと。」
「あ…。」
愛娘(まだ仮)の誕生日プレゼントにネコのぬいぐるみを渡せば何かが違ったようで、でも気を遣って笑顔を見せてくれた彼女。
落ち込む養父(まだ仮)の翔。
「バカケルー!
サチは本物が良かったんだよーっ!」
「えぇっ?!
マジでー?」
翔をからかうのは息子(こちらもまだ仮)…というか年の離れた男友達のようなアッシュ。
ショックを受ける翔に“まだまだだな”とか、“カケって女心知らないの?”などとズカズカ言ってくるが、決して翔を嫌っているわけではない。
むしろ絶対の信頼関係があるからこその言葉だった。
4人で暮らし始めてまだひとつき程。
翔は育児は難しいなぁと改めて感じていた。
「あー、マジか…。
本物のネコ…?
ネコってこの国だとどこで手に入るの?」
あわあわする翔の背中にシャワーを終えたばかりの珊瑚が声をかける。
「…おい!」
「あ、はい。」
新婚なはずなのにもう既に呼び名が“おい”になり、へこむ翔。
それでも反射的に返事をし、最愛のパートナーの元へと走っていく。
「どーしたの、珊瑚…?
ん…っ!!」
階段を上がりら2人の寝室へ。
用件を聞こうとすればドアを閉めつつ、熱烈なキスを仕掛けられた。
珊瑚の舌ピアスが翔の口内をなぞる…。
思わず顔がにやける翔。
珊瑚は9才年下の奥さん(?)なので、けっこう頑張ってこうした急なお誘いにも応えるようにしている。
「…いいの?
2人は?」
「アッシュにアニメ見といてって言ってある。」
「じゃあ…30分くらい? 平気かな?」
「ん。 早く…っ!」
「ちょっと待っ…!
わっ! 手でいいのに…っ!」
シャワーを上がったばかりの珊瑚に対して翔はまだだったため腰を引くが、珊瑚はそのまま咥えてくれた。
「こっちの方が勃ちがいいじゃん…。
ん…っ。」
「そりゃあね? っ! ヤバいヤバい!
珊瑚、それ強烈だから!」
「いい感じ…!
もう挿れてよ。」
先を急ぐ珊瑚にストップをかけた。
「ダメ。指でしてから。」
「平気だって…!時間もったいない…!」
「珊瑚自分でちゃんと慣らさないから…!
この前それでちょっと痛くしちゃったじゃん!
ヤダよ、俺。
…珊瑚のこと傷付けたくない。」
珊瑚は大家族の長男だから何かと自分が我慢すれば良いと思っているところがあり、甘やかされることに慣れていない。
翔はそんな彼にたっぷり愛情を注ぐことに使命を感じていて、おでこをくっつけて説得する。
「…細かいやつだな…。別に、平気なのに…っ!」
「だーめっ!
ほら、ローション貸して?」
「…ん。 …っ!」
阿吽の呼吸で潤滑油を手渡すと、ゆっくりと珊瑚の中へ指を埋めていく翔。
「ほら、まだ狭いじゃん…っ!」
「っ! ぁ…っ! っ!」
しばらくキスをしながら後ろを慣らし、翔は珊瑚へ挿入した。
「…平気?」
肩越しにこくんと珊瑚が頷いたのを確認してから、律動を開始する。
「はっ、ん…!
翔…っ!」
「すげー…気持ちいー…っ!」
「はやく…っ!
足、吊るっ!」
素直な珊瑚は可愛いのだが、立ったままの体勢はお互いに無理がある。
「だよね…(苦笑)
そろそろアニメも終わるし、
じゃあ一気にいくね?」
「んーっ!」
はぁ…
はぁ…
荒い息遣いが聞こえる狭いクローゼットの中。
珊瑚の足を抱えた翔はラストスパートに入った。
規則的に肌のぶつかる音が白昼の部屋に響く。
古い家だから、振動がこどもたちのいるリビングまで伝わっていなければいいのだが…
そんなことを危惧しながらも2人は絶頂を迎えた。
バキッ、ガタンっ!
「「え…っ?」」
思わず2人の声が重なったのは、クローゼットの扉が一部折れたから…
長身の成人男性2人分の体重と行為の激しさで壊れたようだ。
けっこう大きな音がして、案の定下から「どうしたのー?」というアッシュの声が聞こえた。
「最悪ー…」
珊瑚の呟きに翔も苦笑した。
「大丈夫だよーっ!
…後でどうにか直しとく。
一人でシャワー行ける?」
「…ん。」
翔がゆっくり繋がりを解くと、恥ずかしそうに短くそう答える珊瑚が可愛くて抱き締めて口付けた。
「バカ…!
チビたちに見つかるから…!早く服着て。」
「分かってる…。
後でね? 珊瑚、愛してるよ。」
翔が一足先にリビングへ戻ればサチがご機嫌な笑顔を向けてくれた。
「カケ! サチ、ツナちゃんにミルクあげてたのよー!」
「ツナちゃん??」
「ふふ…っ!」
どうやらさっきプレゼントしたネコのぬいぐるみのことらしい。
気に入って遊んでくれてる様子にホッとする翔。
「終わったー!
あの技スゲー! 俺も出来るようになるぞー!」
アッシュが夢中なのは翔がこどもの頃に見ていた日本のサッカーアニメで、いつもDVDを見終わった後は興奮した様子で真似を始めるのだ。
外へ出ようとするアッシュに2度目のシャワーを終えた珊瑚が注意する。
「アッシュ、道路にボール出すなよ?」
「分かってる!
珊瑚兄たち何してたのー?」
「大人の遊び。」
「珊瑚…っ!!(苦笑)
クローゼットの荷物片付けてたらぶつけて扉がちょっとね…
あとで直すの手伝ってくれる?」
「ふーん。
いーよ?
カケ、その前にキーパーやってよ!」
「はいはい。」
珊瑚はサチにも声をかけた。
「サチも庭行く?」
「うん! ツナちゃん、お散歩の時間よ!」
「お誕生日の写真撮ろうか。
ってか、ツナ…?(笑)
サチー、お前ネーミングセンスが紅葉並だなー(苦笑)」
4人は仲良く昼下がりの庭で一家団欒を楽しんだ。
End
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