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「椿姫、おいで」
地べたに座り込んでいるオレに手を差し出し、拒絶するっていう選択肢を考えていないかのように、オレを待っている。
手を伸ばし、真城の手の上に乗せると、真城はオレを腕の中に引き寄せた。
「っつ、ま、しろ。真城、オレ、オレ。真城が好き。好きなんだっ!」
ヒック、ヒックと嗚咽を交えた告白に、真城は頷いて、オレを抱きしめてくれる。
「うん、俺も好きだよ、椿姫」
顎を固定され、人差し指で持ち上げられると、オレの唇が真城の唇に塞がれた。
「ん、んぅうう」
熱を持つ長い舌が、歯列をなぞり、舌を絡めてオレの口内を蹂躙する。
好き。
「ん、っふ。んぅ」
オレは真城の広い背中に腕を回し、深くなる口づけに酔いしれた。
たっぷり口づけを交わしたその後で、真城に香月さんのことを訊ねれば、彼女はなんと、魔女だったらしい。オレと真城を引き剥がそうと策略したらしいことを告げられた。
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