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こんな汚らしい僕なんてどうなったっていい。
だから見ないで。
僕に触らないで。
「楽にしてもら、うから……」
「回されるんだぞ?」
「いい、の……」
どんな目に遭ったってかまわない。
だって黒江くんが来てくれなかったら、あのモンスターに抱かれていたんだもん。
抱かれるのはもういい。
悲しいけれど今の僕じゃ避けられない運命だから。
でも、好きな人に軽蔑されるのだけはイヤだ。
だったら僕が知らない誰かに抱いてもらう。
僕は息も絶え絶えにそう言うと――。
「だったらお前を抱くその、『誰か』は俺でもいいだろう?」
黒江くんは覆い被さってきた。
「やだ! いやだ」
たとえ僕の正体を知られていなくても、好きな人にこんな姿を見られたくない。
僕が目いっぱい首を振れば、黒江くんは構わず僕の胸元を開き、乳首に触れた。
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