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「ああああっ!」  吸われて、僕の腰が大きく跳ねる。  もう、イく。  与えられる強烈な快楽に抗えない。  そう思った時だ。 「てめぇ! 一色に何してんだよ!!」  ガラガラと保健室のドアが開いたと思ったら、僕自身と孔から異物感が消えた。  同時に誰かが何かにぶつかるとても大きな音もした。 「一色、平気か?」  視界は涙で潤んでよく見えない。  だけどこの声は知っている。 「黒江くん……黒江くん……」  まさか黒江くんが来てくれるなんて……。  黒江くんは僕を起こして、ギュって抱きしめてくれる。  その腕の感触は嫌な感じはしなくて、ただ純粋なものだった。  まるで母親が子供を守るみたいに力強く、あたたかな……。  僕は嬉しくなって、背中に腕を回した。 「よかった、間に合った」  黒江くんは心底ほっとしたような声を出して、そうかと思ったら地面に腰をついている先生と向き合った。 「先生、あんた最低だな。教育委員会に訴えてやろうか? それとも、俺が罰してやろうか」  そう言った黒江くんの声は怒気を含んでいる。  ずっと低い声だった。

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