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第2話

あの戦いに何の意味があったのだろう、と今では思う。 けれど、あの時の僕は、僕を召し抱えてくれた御方に義を尽くす事しか考えられなかった。 それは彼も……僕が看取った彼も同じはずだった。 許されない恋に身を焦がしながら、それを忘れる為にもあの御方にこの命を捧げようとした。 それなのに、彼はそれを許してはくれなかった。

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