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第11話
月あかりの下。
僕は初めて、最愛の人に生まれたままの姿を曝け出した。
恥ずかしくてたまらなかったけれど、加寿也君は悦んでくれた。
「あんたの身体、白くて綺麗だ」
「あ……あんまり見ないで下さい……」
と言いながら、僕は一糸まとわぬ加寿也君の身体を見ていた。
僕とは違う、男の身体。
刻まれた傷跡がその逞しさに見合っていて、僕の胸をときめかせる。
肌を重ねられると、加寿也君の昂りも感じられて身体が火照っていくのが分かった。
手や唇で身体中を触ってもらって、その初めての快感に僕は自分でも信じられないような声を上げてしまっていた。
愛される事の悦びを、加寿也君が僕に教えてくれた。
「好きだ、あんたの事、絶対誰にも渡したくねぇ」
「加寿也君、僕も、僕もあなたが大好きです、愛しています……」
その大きな身体に見合うだけの昂りを、僕の身体は痛みを感じながらもなんとか受け入れる事が出来た。
……このままこの命が果ててもいい。
どうせ無くなる命ならば、愛する人と繋がったまま果ててしまいたい。
加寿也君に抱かれ、その広い背中に腕を回しながら僕は思った。
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