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第7話

 マーメイは白亜を拾って直ぐに漆黒に手紙をだしていた。  『人間を拾ったのですが、私は人間の事がよく解らずどういった物が必要かよく解りません。申し訳ないですが、無人島にその人用の家を作ってやってくれないですか?』と。漆黒からは快い返事を貰っていた。  マーメイや他の人魚が住む海域は海流も早く、人を寄せ付けない。  だが、その流れの中に無人島が一つだけある人を寄せ付けない無人島は、まるで砂漠のオアシスの様に急流の中、その付近だけ流れが穏やかで綺麗な花が咲きみだれ、マーメイもお気に入りの場所である。   他の人魚も知らないマーメイの秘密の場所である。  危険な動物や生き物も住んでないし、あそこなら安全である。  そして今日、漆黒から無事に住まいを作ってくれたと返事が来たのだ。 「ハク~お引越しだよ」  ハクは喜んでくれるだろうか。  マーメイはウキウキしがら空気ヘルメットを持ってハクを起こしに行く。 「え? 体洗ったばかりだし、トイレも今でないよ?」  空気ヘルメットを見て首を振るハク。  初めは凄く怖がっていたが、最近では慣れた様である。  あの魚、怖いと泣いて嫌がり、暫くトイレに行きたがらなかったが、あれは直ぐに出せば問題ないのだ。ハクが焦らしたからあんな事になったんだよ。と、教えてやればハクも泣く泣く出てきて用を足してくれた。  直ぐに出せたハクに魚達も普通に食事をしたので、ハクも安心した様である。  ただ、何だか排泄に興奮を覚える様になってしまい、その度にマーメイが抜いてあげるまでが日課になっていた。  どうやらハクは自慰の仕方もよく解らない子のようである。  一度仕事が立て込んでおり、ハクの相手が出来ず、排泄とお風呂を済ませ「今日は一人でしてね」と、ベッドに入れて仕事に行ったときがあった。  五時間ぐらいしてから部屋に戻ると、ハクは顔を真っ赤にして泣きなら「自分じゃ上手く出来ない。助けて」と、お願いされたのだ。  可愛くて思わず此方まで興奮し、勃起させてしまった。  だが人魚のサイズと人間の作りが違いすぎる。  とてもじゃないが、ハクの小さいソコには絶対に入らない大きさだ。 「我慢させちゃった。ごめんね?」  私は謝りながらハクの体を抱き寄せる。  下半身しか此方側に出せないのが寂しかった。  この所、手で手伝ってあげるだけでは物足りなくなってしまった。  キスがしたいとまで思ってしまう。  口付けはマーメイにとっては窒息プレイである。下手をしたら死ぬ。  でもしたいのである。  この気持ちは何だろう。何でハクにキスしたいと思うのだろう。出来たら私のモノでハクを貫きたいと思うのは何でだ。  最近はもうしてないが、若い頃は人魚のΩを侍らせ乱交なんてよくしたものだ。  人魚は雄しか生まれない、そして一人のα、その子供を産むのがΩの努めであり、Ωを孕ませるのがαの努めである。  人魚はなかなか産まれるものでも無く、孕んで卵を産んでもただの魚が出てくる。  次のαも産まれて無いので、Ωと交わうのはマーメイの努めである。だがそれも千年も続けていれば飽きてくる。  最近は一年に一度一人選んで抱いている。  まぁ、そのせいで性を発散できない人魚達がイルカと遊び歩くようになってしまったたのだが。  兎に角、マーメイは作業的なセックスに辟易していたのだ。若い頃も確かに楽しいし気持ちいいとハメを外して遊んだ事もあったが、こんな風に求める気持ちになった事は無かった。  元々人魚は性には奔放で、仲良しのじゃれ合いの様な、握手の感覚でセックスするのだ。  私はハクを友達と認めてもっとじゃれ合いたいと思っているのだろうか。  でも、それとは少し違うような…… 「マーメイ?」  手を繋いで見つめるだけで、黙ってしまったマーメイに首を傾げる白亜。 「あ、ごめんね。違うの。引っ越し」 「引っ越し?」  よく解らないが、マーメイが引き寄せるので、白亜は大人しく近寄り空気ヘルメットを受け取ると、それを被る。  マーメイは白亜を抱きしめ、海の中に誘う。  泳ぎの下手な白亜は海に引きずり出されるのが怖かったが、マーメイが一緒だから大丈夫だ。  白亜はマーメイに抱き寄せられ泳ぐのが好きだった。  でも何故か胸がドキドキしてしまう。  それが何だか恥ずかしい。

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