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第2話
長い長い夢を見ていたみたいだ。
あれからもう10年経ったのか?
俺は両親がいない。
いや、知らないと言った方が正しいのだろうか。俺が赤ん坊の時、児童養護施設の前に捨てられていたそうだ。赤ん坊だった俺に残されたものは、佐野侑と書いてあったメモだけ。
当時この施設の院長は警察にとどこを出したらしいが、俺の親は見つからず…
そのままその施設で育てられていったのだ。
俺が2年施設で過ごした後の事。
2歳下だった翡翠が親の虐待で施設に預けられ入ってきたのだ。最初の印象は野良犬。
人間を信用できないあまりに、反抗的な態度を取っていた。周りの子供たちは怖がり泣き喚く子も少なからずいた。
正直賭けではあったが気合いと根性で
俺は彼を野良犬から人間へと更生させ
変えていったのだ。
まぁ…元から人間なのだが…。
それからというもの、俺ら2人はずっと
どんな時でも一緒にいた。
正直兄弟ってこんな感じなのかなって
俺は少し嬉しくいたんだ。
そんな日々がずっと続けばいいそう思っていた
だけどそれが叶うことはなかった。
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