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体が求めるモノ④
なのにこの意地の悪い男は、俺から手を離した。
そしてにっこりと微笑むとシャワーのノズルを俺の方に向け、湯を掛けた。
「そう......なら、良かった。
じゃあとりあえず、折角沸いたし風呂に入ろっか?」
ここに来て、さらに焦らされるとか。
彼の手を取り、さっきまでしごいてくれていた場所に導いた。
「そんなの、我慢出来るはずないじゃん。
......続き、しろよ」
まるで可愛げのない、おねだりの言葉。
和希はクスッと笑ってちょっと強く根本を握り、手を動かすでもなく耳元で聞いた。
「しろよ、じゃないよな?
ちゃんと言わないと、ヤって貰えるワケないだろ?」
反対側の手の指先でトントンと先端に軽く触れ、欲求を高められていく。
恥ずかしいのが気持ちいいのだともう完全にコイツにはバレてしまっているけれど、性癖と性格は別物で。
抗いたい衝動にいつもかられ、結果散々な目に遭わされるところまでがもはやワンセットと化している。
でもやっぱり素直に従うのは腹立たしかったから、答える代わりに彼の顔をキッと睨んだ。
和希の形の良い唇が、歪 に歪む。
それは口元のホクロと相まって、なんだか凄く色っぽくて。
......思わず見惚れそうになったから、慌てて目をそらした。
「本当に翠は、期待を裏切らないな。
そんなにお仕置き、されたいの?」
そのまま手を鏡につかされ、今度は後孔に彼の指先が触れてきた。
翔真のモノとはまるで異なる、男らしい節張った指。
それは焦らすようにその周辺を這い、絶対に従うものかと思っていた心を削っていく。
「物欲しそうに、ひくひくしてる。
本当に翠の体は、いやらしいな」
指が一本、既に熱く熟れきっていたそこにズブリと埋められた。
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