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特別な存在③

 彼に言われるがまま、自慰行為に耽りながら彼のモノを口に咥えた。  すると和希は満足そうに、クスッと笑った。  かなり苦しいけれど、それすらももう俺を煽る材料にしかならない。  屈服させられ、服従させられているこの状況が心地良かった。  こういう情緒の定まらない時はいつも、こうやってプレイの一貫としてめちゃくちゃに抱かれると、何故か安心してしまう自分。  和希はそれをよく理解してくれているから、俺の限界ギリギリのラインでいつも攻めてくれる。  そう......本当に俺が無理だと思う事や、嫌がる事はしない。 「そんなに、気持ちいいワケ?  でもそっちばっか集中してないで、俺の方も気持ち良くしてくれよ......な!」  一際強く頭部を押され、口の端から涎が溢れた。  彼のモノを口でしごく速度も、自身の分身を刺激する速度も、どんどん早くなっていく。  ヤバ......逝く!  そう思った瞬間、俺の手のひらの上から、ぎゅっと根本を押さえられた。 「翠.....なんで勝手に、逝こうとしてんの?」  達する瞬間すらも、支配され管理される悦び。  先端から透明な体液が溢れ出て、トロリと垂れた。 「本当に、どうしようもないヤツ。  ......だらしない顔、しやがって」  今度は俺の手を握ったまま、激しく上下にしごかれた。   「逝きたい?翠。  ......ならこのまま咥えたまま、逝かせてやるよ」  グッ、と喉の奥まで貫かれた状態で、そのまま強制的に絶頂を迎えさせられた。  床に飛び散った、白濁した液体。  息を乱しながら顔を上げ、睨み付けると、彼はクククと肩を揺らして笑った。

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