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心と体が、求めていたモノ⑥
動く度、俺にすがり付く彼の手の力が強くなる。
......それがこんなにも、愛しいだなんて。
「翠、翔真にキスしてやってくんない?
コイツ、キスしながらだとめっちゃ絞まって、気持ち良いんだよね」
指を引き抜き、和希が翔真の後孔に既に力を取り戻したモノをあてがった。
すると翔真ははぁはぁと呼吸を乱し、駄々っ子みたいに激しく左右に首を振った。
「......翔真、可愛い。ほら、いい子だから口開けて?」
すると翔真はおずおずと、小さく口を開けた。
そこに強引に舌先をねじ込むと、また彼の体が小刻みに震えた。
「おーい、翔真?
俺の相手も、ちゃんとしないと駄目じゃん」
肩を掴み、和希が翔真の中に少しずつ、でも確実に侵入していく。
タチとネコ、その両方の快楽を同時に与えられ、翔真の男にしては少し華奢な体が汗で濡れて光り、震えるのを見て。
......綺麗だと、思った
「ほら、全部入った。
翔真。俺の形、まだちゃんと覚えてた?」
楽しそうに和希が聞いたけれど、その声はもう彼には届いていなかったかも知れない。
「まぁ忘れてたとしても、無理矢理思い出させるけど......な!」
それから和希は翔真の腕をグンと引き、更に奥を抉った。
翔真の口から、卑猥な喘ぎ声が溢れ続ける。
やっぱ翔真も、気持ち良いんじゃん。
......俺も和希にそれをされるの、スゲェ好き。
なんだか嬉しくなって、和希と一緒になって夢中で攻め立て、翔真の若い肉体を貪った。
そして三人、ほぼ同時に果てたタイミングで。
......翔真は今にも泣きそうになりながら、俺の事を睨み付けて言った。
「サンドイッチにされるん、ホンマきっついんやけど。
......今度翠さんにも、絶対ヤったる」
コイツにも、意外と負けず嫌いなところがあるらしい。
だから俺はまたククッと笑って、彼を抱き締め答えた。
「別に、いいよ?
お前らにだったら、何をされても。
......俺の童貞、くれてやるよ」
すると和希と翔真、二人は一瞬のうちに真っ赤になり、俺にずるいだの本当に卑怯だだのとイチャモンをつけてきた。
......何でだよ。
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