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感度が良いのも問題ですね_7
一度離れた唇がニヤリと笑う。
「本当、気持ち良さそうな顔しますよね」
「お前っ、馬鹿にするのも大概にしとけよ!」
「ああ、もうそんな目で見ないで下さいよ。興奮するじゃないですか」
……頼むから誰かこの変態野郎を殴ってくれ。
「その反抗的な目、屈伏させたくなりますね」
「はっ、変態クソ野郎め」
「何とでもどうぞ。どうせ先輩は逃げられない」
ぎりっと掴む手の力が増す。
なんだってこんな馬鹿力なんだよ……!
「さて、先輩にはどうやら僕の本気が伝わっていないようなので、今ここで僕の本気を証明してみせましょう」
「は?」
心底言っている意味が分からず、眉間にシワを寄せた。
顎を掴んでいた手が俺のネクタイへと伸ばされる。
シュッと躊躇いなく引き抜かれたそれに嫌な予感が募った。
「おい、まさかこんなところでおっ始める気じゃないだろうな?」
「そのまさかだって言ったら?」
「悪ふざけも大概にしろっ!」
「悪ふざけ?まさか、僕はいつだって本気です」
そう言い切った蓮沼の目は、確かに冗談を言っているようには見えない。
これは本当にヤバイと抵抗をしてみるが、ビクともしない。
「諦めが悪いですね」
「当たり前だろ!」
俺には露出の趣味なんざ、これっぽっちもない。
人通りが少ないとは言え、いつ誰に見られるか……。
焦る俺とは裏腹に蓮沼の手付きは冷静で、あっという間にシャツのボタンがはだけていく。
噛み締めた歯がギリっと音を立てると、目の前の変態は恍惚な表情 を見せる。
「ふふ、どうしてこうも僕の心を擽ってくるんでしょうね?」
「知るか!――あっ、おい!」
冷たい手が腹を撫でる感覚にビクッと身体が跳ねた。
「やめろ、冷たっ……」
「すみません、僕冷え性なんです」
だなんて全く悪びれる様子はない。
くそっ…全然振りほどけねぇ!
「安心してください。さすがにこんなところじゃ挿れたりしませんから」
「あ、当たり前だ!」
「ただ、先輩を気持ちよくさせるだけです」
指先が腹を撫でながら、ツーっと上へと上がってくる。
ゆっくりなぞるような動きをして辿り着いたのは胸の尖り。
「や、やめ――んっ」
言うな否や尖りを指先でピンっと弾かれた瞬間、ゾクゾクと身体を駆け巡る刺激。
「先輩の乳首、もう固い。触ってっておねだりされているようです」
「き、気色悪いこと言うな!」
「事実をお伝えしたまでです。ほら」
撫でるようにくるくると動き回る指先。
「あっ……ん………」
けれど決定的な刺激はない。
触れるか触れないかのギリギリを狙って乳輪動き続ける指先。
「く、そ………」
「どうしました?」
「な、んでもねぇ……早くやめろ……っ」
「やめろ?本当はもっと触って、じゃないですか?」
「はっ、誰が……」
「でもさっきから腰揺れてますよ。気持ちいいんでしょう?もっと強い刺激が欲しいのでは?」
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