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釣った魚に餌はやらない_16

急にせわしなく動き始めた手は躊躇いなく服の中へと侵入してきて、身体を弄り始める。 「わっ……!ちょ……やめっ」 「本気で嫌なら逃げていいって言ったじゃないですか。押さえつけたりしませんよ」 言葉通り両手は拘束などされず自由のままだ。 「くっ……卑怯だぞ……!」 「どこがです?ちゃんと選択肢をあげてるでしょう?まあ、有って無いようなもんですけどね」 這い上がってきた掌がやがて胸の尖りを撫で始めた。 「やっ、そこ……」 「先輩の身体、僕に触られてこんなに喜んでるんだから」 尖りを爪で弾かれると身体が馬鹿みたいに跳ね上がる。 「可愛い。性格が素直じゃない分、身体が素直なんですよね、先輩」 「知るかっ…………いいから、やめろっ……」 「やめませんよ。嫌なら逃げるしかない」 逃げる……。簡単だ、突き飛ばせば逃げられる……それなのに……。 「もう認めてくださいよ。逃げたくないんでしょう?」 「……っ……ち、が…………」 「意地っ張りですね、本当に」 グイッと服を一気に捲られて上半身が晒され、弄られていた尖りは小さくも主張して勃っていた。 「先輩、綺麗な筋肉の付き方してますよね。それなのにこんな小さな所で感じるなんて厭らしい」 「あっ……ば、やめ……ろっ………」 指先で強く捏ねられたかと思えば、次の瞬間には温かな粘膜に包まれていた。 ぢゅっと音がして吸われる右の尖りと、捏ねくり回される左の尖り。 「や、だってぇ………っん……ぁ」 「乳首弄られるの好きですよね。ほら、もう先輩の反応してきてますよ」 言われ、下半身へと目を向けると確かに愚息は勃起していた。 「水原先輩、僕を見て」 蓮沼は見せ付けるように舌を出して、その先っぽで尖りをつつく。 「う……ぁ……やっ……」 見ていたくないのに、見上げる瞳が俺を捕らえて離さない。 「そんな無駄な意地、さっさと捨ててしまえばいいんです」

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