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釣った魚に餌はやらない_18
「もっと強いの欲しいでしょう?」
くぱくぱと開く割れ目からは絶え間なく先走りが溢れてくる。
「ぁ……うっ……」
「扱いてほしい?この根元から先まで、裏筋も全部僕の手で擦られたいですか?」
「や、……っ……」
「口で言えとは言いません。その首を縦に振るだけで欲しいものを与えてあげますよ」
ぐりっと抉られた先端に意思と身体が分離していく。
もっと、もっとと求める身体は無意識のうちにコクコクと首を縦に振った。
無意識……果たして本当にそうだろうか……?
「ふふ、そんなに眉尻下げちゃって、淫らですね」
「も、早く……しろっ……」
「開き直ると積極的な所も好きですよ」
気持ちよくなりましょうね、そんな事を言いながら冷たい手が俺の愚息を包み込んでいく。
「あっ…………」
緩く握られ、ゆっくりとしたスピードで上下に擦られると甘美に震える身体。
「う、ぁ…………んっ……」
「ねえ、先輩…今どんな顔してるか分かってます?」
「し、らねぇ……いいっ……から、もっと……ぁ……強く……っ」
「ふふ、本当惑わされるなぁ。どっちが性格悪いんだか」
ぎゅっと手の力が入り、さっきよりも大胆に上下に扱かれる。
促される射精感に腰は突き出すように浮いた。
「堪らなくそそる格好ですね」
「い、から……っ……黙っ……て、動か……ぁ…………せ……」
「そんなに焦らなくてもちゃんとイかせてあげますよ」
自分が今どんな顔してるだとか、蓮沼が喉を鳴らして笑っているだとか、そんな事はどうでも良くて…ただイキたいという欲求に駆り立てられる。
「先輩、この前よりも敏感になってる。僕に触られて悦んでますね」
「違っ………ぁ、ん……」
「この跳ねている腰が動かぬ証拠です。ああ、でも声は抑えてくださいね。そんな良い声他の人間に聴かせたくない」
お前に一番聴かれたくねぇよ!
食いしばった口の裏側での叫びを視線に乗せて送るが、例のごとく逆効果だ。
「良い表情 ですね。もっと見せて」
「も、………っい……く……ぁ!」
「早いなぁ。良いですよ、好きなだけ。僕の手、汚しちゃってください」
「んっ、んん……っ!」
押し付けるようなキスと速まった手の動きに、下腹部が震えた。
「ふ……ぅっ……ん、んぅっ――!!」
声は蓮沼の口に、精液は蓮沼の手の中に飲み込まれていった。
離された口の端から唾液が滴り、シーツを汚した。
「ふふ、可愛い」
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