45 / 101
第45話
後頭部を固定され、前を向くように促される。目の前の鏡には、結合部がはっきりと映った。挿れられた箇所は赤く熟れ、収縮し、もっと欲しいと欲張っている。
「や、やだ……っ、あ、ああぁっ……」
逃げようと腰を動かしたところで、焦らしていた動きは一変し、一気に突き上げられた。欲しくてたまらず、ようやく与えられた刺激に身体は喜ぶ。性器は熱を持ち、どぷどぷと精子が零れていく。
そして、声を上げてしまったので、壁の仕様が変わる。
さっきの、思わず目を背けたくなるような姿はもう映っていない。その代わり、他の人が裸で盛り上がっている姿が見える。向こうもこちらを見ているのだろう。見る、見られるがまた新たなスイッチとなって、盛り上がっているのがわかる。
「や、やだっ、見られて……っ」
「うん、いいじゃん。見られても」
興奮が興奮を呼び、周りに人が集まってくる。
「ここでは曝け出してもいいんだよ」
E地区はそういう場所だ。快感が大好きな人だけが集まってくる。特にこの部屋が設置されている場所は、他人の濡れ場が好きな奴も多いだろう。
光希は透とするまで、ずっとひとりでしてきたと言っていた。その抑圧故か、どうしても矛盾がある。エロに開放的だけど臆病だと、出会った時にわかった。だったら、透は自分の手で彼の全ての曝け出させたかった。
「どこ見られてるかわかる?」
「あっ、わ、わかんないっ」
「まずはここだろ」
「んんっ」
赤く尖った胸の先を指で弾かれた。
「それから、こっちも。ほら、見られてるぞ」
指は下に降り、まだ熱を持つ性器を弄る。指に操られるかのように、外部の視線も同じ個所をなぞっているのがわかる。それに呼応するように、奥がきゅうっと締まった。
「やだぁ……っ、キちゃうっ、また、あぁっ……」
「見られて気持ちいいんだろ? またイきそうになってるし。もっと見てもらえば?」
「んっ、見て、ほしい……っ、透にとろとろにされてるの、みんなにっ……」
「……相変わらず、煽るのが上手いな」
「あああああっ」
繋がったまま、前に押し倒される。その際に、またイイところに当たり、嬌声が漏れた。
「あんっ、あっ、あぁっ……」
全身をがくがくと揺さぶられる。こうなるともう、外の視線が気になるどころか、見せつけたくなるほどに、ぶっ飛んでしまっていた。
ともだちにシェアしよう!