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 藤堂くんは、言葉で責めながら、長い前戯をした。  それは、丁寧だとも言えるし、しつこくいじめられているようでもあった。 「ふみ、お尻、指じゃ足りないでしょ」 「ん、んっ、たんな、ぁ……」 「どうして欲しいのか、教えて?」 「藤堂くんの……、」  と言ったきり、言葉が詰まってしまう。  藤堂くんは、強めにおれのお尻を掴んで、爪を立てた。 「あ、痛っ、……んっ、」 「どうして欲しいのかちゃんと教えてよ」 「藤堂くんの、ちんちん、欲しいです」 「うん。ちゃんと言えて偉いね」  藤堂くんはおれの両太ももの裏を掴むと、そのまま力を加えてきた。  急に世界がぐるっと回って、無理な姿勢になる。  藤堂くんは荒い息を押し殺しながら、何も言わずに一気に奥まで貫いた。 「ああ……ッ」 「ふみ、やらしいね。中やわらかくて、すぐ飲み込んじゃった」 「んっ、んぅ……きもち……」 「こんな、なーんにも知らないみたいな可愛い顔してるのに。ほんとはエッチなんだよね」  パンパンと打ちつけてくる動きは激しくて、おれは答えられずに甘ったるい声を上げてしまう。 「ああっ、あンッ、ひぁ……っ」 「……、すっごいトロ顔、やらし」  自分でも分かっているけれど、言われたのが恥ずかしくて、イヤイヤと首を横に振った。 「ふみ。エッチなふみ好きだよ。セックスして気持ちよくなるの好きでしょ?」 「ぅ、すきぃ……っ、藤堂くんにきもちくしてもらうの、好きっ、ああッ、んぁっ」  脳が揺れるのではないかと思うくらい、激しく奥を突かれる。  乳首をぐりぐりといじめられて、身をよじる。  快感からは逃げられない。 「ああっ、むねだめ、やっ、やだぁ……ッ、あンっ……、やぁッ」 「ほんとにやなの? やめる?」 「ん、んぅ……、ちがう、やめない、して、あぅ……っ」 「ふみの乳首、女の子みたいになってるよ。敏感で、コリコリって。気持ちいいね」 「ふぁ、きもち、……ぁ、も、やだ、ちんちん触りたい、」  先走りがお腹にだらだらと垂れている。  藤堂くんは、凶悪な笑顔でおれを見下ろした。 「なんてお願いするの? そういうとき」 「……触ってください」 「何を?」 「おれの、エッチなおちんぽ、触ってください」  恥ずかしくて涙が出そう。  藤堂くんは満足そうにおれの頭を撫でたあと、期待通りに巧みにしごいてくれた。 「んっ、あ……っ、きもちぃ、ああっ」 「すごいね、中めちゃくちゃ締めてくる」 「はあっ、ふあ……っ、とうどうくんは? きもちぃ?」 「どう見える?」  おれの体を、(むさぼ)ってる。 「ぁ……、ひぁッん、はあっ、とうど、くんっ、おれのお尻できもちよくなって、……ッ」 「なってるなってる。ふみの中、うねってるよ」  えぐるように何度も抽送を繰り返す藤堂くんの腕に、(すが)りついてしまう。 「ん、んぅっ、藤堂くん……、どうしよ、おれ、はずかしい」 「何が恥ずかしい?」 「どんどん、えっちになってくの……、んん、」 「なんで。可愛いよ」  可愛いなんて言われたら、もっと興奮して、もっと淫らになってしまう。  藤堂くんのしごく手に自分の手を重ねた。  強く握り、刺激を強めながら懇願する。 「……はぁ、あぅ、イキたい」 「んー? イッてもいいけど、そのあともずっと俺に奥突かれて、めちゃくちゃになっちゃうかも」 「いい、いいっ、もぉイキたい……っ」  両手でシーツを掴み、ねだるように背を反らすと、藤堂くんはおれの腰を両手でしっかりと持って、勢いをつけてガンガンと腰を振った。 「は、……っ、ふみ、」 「ああッ、も……、だめ、んっ、イク、イク……ッ、あぁああっ!…………ッ!……っ……!ぁあ……ッ」  絶叫しながら、ビュクビュクと欲液を()き散らす。  藤堂くんはゾクゾクする目でおれを視姦しながら、勢いのままに奥を突き続けた。 「ぁ……、あっ……はぁ……っ、も、だ、ぁあ……」 「ふみがいいって言ったんだよ」  力の入らないおれの体を揺さぶりながら、藤堂くんは、甘えたようにそうつぶやいた。

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