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第16話

それから。 俺はアレクサンドルが気を失うまでこの行為を続けてしまっていた。 「ミーシャ、暴れ馬みたいだったね」 意識を取り戻したアレクサンドルに謝ると、そう言って笑われる。 「済まなかった……」 「ううん、すごく嬉しかった。あんな姿、オレしか見られないよなって思ってさ」 一緒に風呂に入りながらそんな話をした。 風呂も広く、ふたりで入ってもまだ少し余裕があるくらいだ。 「イヴジェーニに何か言われたんでしょ?あいつ、ミーシャの事を勝手にライバルだと思ってるみたいだけど」 「……あぁ……」 「可愛い、でもちょっと心配な後輩でしかないんだけどね、オレ的には。だってオレはずっとミーシャ一筋だし」 そう言って、アレクサンドルは俺の傍に寄り添い、頬に口付けてくれる。 「もう、オレ言い寄られたら言っちゃうからね。オレはミーシャのモノだからって。だからミーシャもちゃんと言って」 「分かった……」 愛しいその瞳を見つめて、俺はアレクサンドルに口付けていた。

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