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幼馴染み

同じ高校の同じクラスで過ごす生活は、嫌でも奏太の存在を感じてしまう。 見たくない光景を目の当たりにすることだってある。 一緒に過ごす時間がなくなってから、奏太は女の子と話す機会が多くなっていた。 その姿を見るたびに、僕の胸が締め付けられる。 苦しくて、見ていられなくて目を逸らすのに、また視線を戻してしまう自分がいる。 戸惑う気持ちばかりが先走って、奏太と向き合うことから逃げてしまっているんだ…。 わかっているのに、自分の気持ちに蓋をするように、君と近づくことを避けているのは、僕の方なのかもしれない。 前の二人に戻れるかはわからないけど、このまま君との距離が遠くなってしまうのは耐えられない。 だから決めたんだ…。 真っ直ぐに自分の気持ちを伝えようと…。 そうすれば、きっと新しい光が見えてくると思うから。

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