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V.S 6
外れない。
繋がれた手錠を無意味に引っ張っり、俺は絶望した。
この手錠、外れない。
指の関節を外したり、手首の関節をはずしてみたりもした。
でも外れない。
酷い痛みの連続に、汗でびしょびしょだ。
それに。
あの最低男は、中に出すだけたっぷり出しやがったくせに、そのままにして行きやがったため、痛みに身体を強ばらせる度に、穴から何かが流れ出す。
あのバカ。
いつかしてやるリストに、裸にして拘束して放置するってのを付け加えた。
絶対してやる。
あの人を裸にして、両手両足この壁に繋いでやる。
あ、想像だけでもイける、それ。
あのドSなあの人を繋ぐギャップはたまらなかった。
いい、それ、いい。
痛みをスケベ心でごまかす。
でも、治るから。
関節外しても治る。
治るんだから耐えろ。
どうせ治るんだったら痛覚もなければいいのに。
関節外しても外れなかった。
次は?
指を折るか?
俺はここを出なければならなかった。
そして、あのバカでド変態の、最低男のところに行かなけばならなかった。
俺は手錠を外す痛みに耐えるため、出来るだけ、スケベな妄想を思い浮かべた。
「絶対に、拘束して・・・シてやる」
俺は気合いを入れた。
あの人にしたいことを。でも何をするのかは、とても言えないことをたくさん思い浮かべて、力を蓄えた。
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