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V.S 22

 「ちゃんと会うのは初めてやな、彼氏さん」  金髪が話かけてきた。  隠れているこちらとは違って余裕のある話ぶりがむかつく。    てかコイツの存在自体がむかつく。  コイツの相方がいないうちにガキと犬をあの建物に送り込まないといけない。  「救世主気取りのくそガキとする話はないぞ」  僕はそう言いながら話に乗る。  気をそらせなければ。  「オレもまだ15やそこらのガキを囲うようなゲスとする話はないけどな。あんた25、6やろ、大人に相手にしてもらえへんからってガキに手ぇだしてんちゃうで」  金髪に言われて、キレる。  少しばかり指摘されたくないポイントだったのは認める。  「20才は超えてるって思ったんだよ。コイツの見た目でまさか高校生とは思わないだろ!」  ここは本当に言い訳させて欲しい。   背も高いし、大人っぽいし。  さすがの僕も高校生だとわかっていたら手を出さず、口封じに殺していたに決まってるだろ。  物陰から怒鳴る。  僕だって、ガキしか相手できない男には気持ち悪さがあるんだ。  ペド野郎と一緒にはされたくない。  「はっ、どうだか。ガキ好きはそう言い訳するなぁ。オレの知る限り、そういうヤツは言いなりになる人形好きなチンケな男やで」  金髪の言葉にむかつく。  「コイツ全然言いなりになってくれないんだぞ!いつも、僕が謝らさせられてるんだぞ!」  言い返す。  「恥ずかしいからやめて」   ガキが顔を赤くする。  最近じゃ隙さえあれば僕の尻の穴さえ狙われているのに。  「なんや、結構尻に敷かれてるんやな」  面白そうに金髪は笑った。  「でも、お前気にいらんわ。お前みたいなヤツはよう知ってる。自分さえ良かったらいい・・・チンピラや」   憎々しげに金髪が言った。   「うるさい。僕だってお前みたいなヤツが何なのか知ってるぞ。・・・このビッチ。何本咥えた?三桁超えてんじゃないか?公衆便所やってたんだろうが」  僕は言い返す。     「・・・気に入らへんな、お前」  「・・・気に入らないな、お前」  どうやら僕達の意見は一致したらしい。  「殺す!」   「殺す!」  結論まで一緒だ。  さあ、行こう。  ガキに目で合図する。  「ところでお前、どうやって手錠外した?」  ガキに聞く。  「手の肉を噛み千切って細くした」  ガキはさらりと言った。  コイツ・・・。  どうやったらコイツを言いなりなんかに出来るというんだ。  言いなりになんかならない。  ならないから、叶わない。  「・・・両手両足繋いでおくべきだったな」  僕はため息をついた。  「僕が出たら行け」  僕は言った。

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