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記憶16

 「もっとや、もっと・・・欲しい。お前のデカいのんで奥、擦って・・・」  ねだられた。  欲しがられていることか愛しい。  ボクが欲しくて、腰を揺らす、コイツが愛しい。  ボクなんやな。  あんたが欲しいのは。  それがこんなに嬉しいなんて知らなかった。  ボクはアイツの足を肩担ぎ上げ、腰をつかみ持ち上げ、アイツの中に入ったモノを、奥のそこに擦り付ける。       ボクはここが好きだ。   グポグポの吸い付く感触がたまらない。  ボクが何度となく、コイツの奥を味わううちに、コイツもここでこすられるのが大好きになった。  「あっ・・いい、そこ・・ああ!」  アイツが泣き叫ぶ。  妹の泣き叫ぶ姿とは違う、快楽に溶ける姿に泣きそうになる。   セックスが気持ちええんやな、あんたはこれが好きなんやな  「ココ、ボクのおかげで好きになったんやな?」  ボクは嬉しくて囁く。  「・・・こんな奥まで届かせるん、お前のデカチンだけやろ・・・あっ、いい・・・」  アイツの言葉に嬉しくなる。  一番奥のそこを擦りたてる。  気持ちいい。  思わずボクも声が出る。  「ああ、ええ・・・そこ好き・・、あかん・・イク・・」  アイツが叫ぶ。  涎を流し、朦朧とした顔がどれほど愛しいか。  中が何度も収縮し、出さないで立て続けにイって いるのがわかる。  深く今度はスライドさせる。  入り口付近のいいところから奥までを往復させてやる。  「ああ!」  アイツが立ち上がったそこから白濁を吐き出す。  身体が震えている。  締め付けられ、ボクもこれ以上耐えられない。  「アカン、ボクも出る・・・」  ボクは呻いた。   「出して!オレの中に出して!」  アイツが叫ぶ。  ボクは中で放つ。  ボクは叫ぶ。  アイツも叫ぶ。  動物みたいだと思うのに、嫌悪感はなくなっていた。  脳が焼けるんじゃないかと思う快感。  ボクはアイツに溺れる。     セックスに溺れる。  あれほど欲望を憎んでいたのに。  「まだや・・・もっと欲しい・・お前が欲しい」  首にすがられ囁かれた。  それだけで、アイツの中に入ったままのボクのモノは硬さを取り戻す。  唇を重ねる。  アイツから舌をいれてくる。  舌を絡め合う。  ボクの恋人は淫らで貪欲だった。    それが愛しい。  「胸吸うて・・・噛んで・・・」    強請られる。  胸のそこは、もうすでに散々弄んだため、赤く淫らに腫れていた。  いやらしくて、愛しい。  舐めてその感触を味わう。   ピクンと身体を震わせる、僕の恋人。  舐めていない方は指で摘まんでやる。  音を立てて吸ってやれば、声を上げて身体を震わせる。  「気持ちええ・・・好き、好き・・・」  ここだけでイケるくらいコイツはここが好きだ。  「好きなんはボク?それともコレ?」  ボクは舌で乳首をねっとりと転がした。  「お前も・・・コレもや・・・好き、好き・・・めっちゃっ好き・・・」  好きと言われただけで、ボクのモノが膨れあがった。  「ああっ、お前大きなった・・・」   コイツが呻いた。  中に入れたまま乳首を弄れば、いつもコイツは乱れまくる。  自ら、腰を振り、中に入ったボクのモノを擦りたて始めた。      僕は締め付けられ、擦られる。  僕も呻く。  「気持ちええ、ホンマ、ええ、お前最高や・・・」  アイツは囁く。  アイツがボクの耳を指で愛撫する。  指で摘ままれ、撫でさすられると、思わず声が漏れる。  そんなところが気持ちいいと教えたのもコイツだ。  乳首をしゃぶるボクの首筋に指を這わす。   その指にゾクリとした快感を覚えてしまう。  乳首を甘く噛む。    「ああ、それ好き・・・」   気持ち良さそうにアイツが囁く。  「気持ちようなって・・・」  ボクは愛しすぎて囁く。  コイツとシてると、海で泳いでいるような気持ちになる時がある。   まだ、父親が妹が幼すぎて手を出していなかった頃。  酷くはあったけれど、これ以上酷くなることを知らなかった頃。  海に連れて行ってもらったことがいちどだけあった。  ボクは勉強をしなけらばならなかったから、海で泳いだのはその日が最初で最後だった。  酷い思い出しかない、父親の不機嫌に怯える旅行の思い出の中で。   たった一つの忘れられない思い出。   まだ小さい妹と手を繋ぎ見た海の風景は忘れられない。    

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