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V.S 46

 咆哮する化け物。  それを従え笑う金髪。  この世のものとは思えない光景だった。  地獄が移動して来たみたいだった。    僕は考えた。  この状況下で出来ることを考え、結論を出した。  「いいか、ガキ。あの銃は持っているな」  僕はささやく。  捕食者の動きを封じる銃はガキに持たせていた。  本当は犬に持たせる方がいい。  ガキの射撃の腕はまだまだだ。  だけど、人間である犬を捕食者や従属者に射程距離まで近づけるのは危険だと僕は判断した。  この銃は弾を確実に頭に残しておく必要があるため、威力は弱く、射程距離は短いのだ。  なので、今回はガキが持っている。  「絶対に当てるタイミングを作る。そしたら撃て。アイツの顔面に撃ち込め、いいな、タイミングだけは間違うな」  僕は言った。  ガキは疑うように僕を見た。  ドデカい化け物にこれから襲われるのにそんなチャンスがあるのかと。  「ガキ・・・覚えとけ。どんな時でもちゃんと見てればチャンスはある。それが生き残るコツだ」  僕はガキにレクチャーした。  必要なことだからた。    「ほんなら、死んでもらおうか」  にっこりと金髪が言った。  ものすごい軽い言い方だった。  その辺にあるものをとってくれとでも言うような調子で。    「嫌だね」  僕は金髪に中指を立ててやった。  

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