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王国の終焉7

 俺の手をのけて、あの人が胸を触ってくれたので、一層快感が増した。    「中、挿ったまま触られるの好きだね、お前」  あの人が笑う。  親指でおしつぶされ、コリコリと回された。  「・・・好き。いい、もっと、もっと・・・。ああ!!」  俺は乱れてしまう。  「やっぱりお前可愛い・・・」  あの人はかすれた声で呟く。  「イけよ・・・」  あの人の声と、指と腰の動き。     「あああっ!!」  後ろの穴と乳首だけでイカされてしまう。   あの人も俺の中に放った。  背後から、顎を掴まれキスされる。  舌を吸われ、甘く噛まれ、からめ取られる。  淫らで巧みなキスは、それだけでイキそうになる。  溶かされる。  俺は膝から崩れ落ちる。あの人も、畳の上に俺を押し倒す。  植物人間達の誰かが使っていた部屋だろう、部屋は綺麗にされていた。    「もう一回出させろ。後は家で隅々まで舐めてやる」  あの人が囁やいた。  「僕は優しいだろ?僕はお前には、お前にだけは優しくしてる。してるんだ」  身体を繋いだまま、僕の身体を仰向けにして、あの人は覆い被さるように抱きしめながらあの人は言った。  優しくしてる・・・つもりなんだろうなぁ。  俺は苦笑した。  ヤリたいって言えばどこででもするし、人を穴扱いした言い方をするし。       でも、この人なりに精一杯優しくしようとしているのはわかる。  俺が死んだと思った時見せたあの人の顔。  あんた、あんな顔もできるんだ。  俺が生きていると知った時のあんたの顔、あんたの中にあんな表情があったんだな。  枯れていた花が蘇るように、くすんだ色から鮮やかに色付くようにあんたは、顔を輝かせた。  それに、俺から取り上げた俺の世界を守ると言ったあんたの顔。声。  思い詰めて。  あんた、俺に悪いと思ってたんだ。  謝りもせず、穴扱いしながら、それでもずっとそう思って。  だからあんなになってまで・・・。  あんたが愛しい。  「おい、何で勃ててるんだ。お前何考えている?」  あの人が眉をひそめた。  俺の身体は正直すぎる。  「あんたが好きだなぁって思って」    俺は下からあの人を抱きしめた。  まだ身体は繋がったままなので、その言葉にあの人が反応したのがわかる。  俺は呻く。  あんたの身体も素直だな。  「そうか」  機嫌が良くなってる。  可愛い。  顔がすぐそばにあるから、俺からキスする。  俺のキスだ。  優しく優しくキスをする。  こうやって、うっとりとキスを受けるあんたがどれだけ可愛いか、あんた、分かってない。  「好きだ」  俺は囁いた。  あの人の顔が赤くなる。  こんな言葉一つで照れる、可愛い恋人  「・・・動くぞ」  今度はゆっくりと始まった。  「  」  俺の名前が囁かれる。  その声に感じる。  それはあの人からの「好き」の代わりだから。  「  」    優しい声。  俺は喘ぐ。  俺の上で眉をひそめ、耐えるようなあんたの顔が色っぽい。  脚を担がれ、奥を犯すそれが気持ちいい。  「奥、好き・・・」  そう言えば、与えて貰える。  奥をぐちゃぐちゃにされるのがたまらなく俺は好きで。  「はぁっ、あっ、あっ~」  俺はたまらず声をあげる。  メスにされてるって感じるのはこんな時で。  それは男としてどうなの、とか思うし。  でも、この人ならもう良いかと思ってしまう。  この人に触りたい。  どんな形でもいいから。  その願いは切実だ。  「僕のだ」  独占欲丸出しであの人が囁く。  「あんたのもんだ」  俺も言ってやる。  安心したいんだろ?  しろよ。  「  」  また名前を呼ばれて、俺はイってしまった。  「ああっ!!」  ドビュッ  射精してしまう。  恥ずかしい位、イくのが止まらない。  名前呼ばれるのが、実は一番弱い。  「また出たな・・・」  あの人が目を細める。  もう名前呼ばないで。  俺は顔を赤らめる。  でも、それだけ俺はあんたに、好きだって言われたいんだ。   イったばかりなのに容赦なく動かれる。  敏感になった身体には感じすぎてツラいのに。  「好きだ、愛してる。好きだ」   俺はあの人に向かって叫ぶ。  あの人が真っ赤になる。  「お前・・・そう言うことを・・言うな」  あの人がかすれた声で言う。  いやらしいことは言わせたがるくせに。      

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