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「うちの部員、大体は集まるのが楽しくて入ってくる奴らだから真面に話出来るやつって渉太ぐらいだよ」 確かに先程まで大樹先輩の周りを囲っていた人達は少し下の方で騒いでいたり、天体とは全く関係さそうな話をしているようだった。 あとは疎らで仲良い人同士いたり·····。 「あーあとはあそこの奴らも」 大樹先輩に指を差されて西の方角に目線を向けると、同じように下の方の鉄柵付近で天体望遠鏡と双眼鏡を使ってじっと空を眺めている男4人がいた。 明らかに天文学的なことまで頭に入って居そうな、勉学に励んでいるであろう眼鏡の集団。 俺があそこに混ざったとしても話についていけないような気がした。 俺自身も騒いでいる人達と一緒でただ軽い興味から入ったサークルだから、深い倫理的な所までは分からないに等しい。 ただ、それよりもちゃんと勉強しといる大樹先輩から得られる情報を聞いては眺めるのが好きなだけだから。 話せるなんて言われても恐れ多い。 「俺は別に倫理的なことまでは分からないので……先輩の話を聴くことくらいしか出来ないです」 「別にいいんだよ。あそこの騒いでるヤツらは奴らなりに楽しんでるし、別にどう好きだって好きに決まりなんてないんだからさ。あ、でもオレが喋ってんの嫌だったら言うんだぞ?」 「そんなことないです。先輩の話はとてもわかり易いので頭に入ってきやすいです」 「そうか?」 お世辞じゃなくて、本当に先輩の説明は分かりやすくて、ずっと聴いていたい。 自分が先輩をべた褒めしていたからかほんのり頬を染めては照れたように笑う先輩。 そんな先輩をじっと見つめていると不意に目が合い慌て逸らす。すると先輩は顔を覗き込んできたので渉太は深く俯いた。

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