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二人の約束
直己side
ねえ、何で俺が女子と仲良くしているか気づいてる?
好きで愛想笑いしてるわけじゃない。
俺の気持ちに気づいて欲しいから…。
それなのに悠斗は、俺のことなんて眼中にないんだ。
興味なさそうに机に顔を伏せて眠っている。
さっきまで、俺とバカみたいに笑ってたのに…。
『悠斗、どうした?』
とりあえず声をかけてみるけど、悠斗からの返事は素っ気ないものだった。
胸がチクリと痛む…
それを隠すように自分の席に腰を下ろした。
悠斗を好きだと気づいたのはいつだっただろう?
気づいたら俺の中に悠斗がいた。
いつも隣で太陽のように笑っている。
そんな悠斗に、俺はいつの間にか恋をした。
だけど、本当の気持ちなんて言えなくて…
当たり前のように幼馴染みとして隣にいた。
悠斗のその笑顔を失いたくなくて、自分の気持ちを必死で圧し殺してきた。
でも、やっぱり気づいて欲しくて…
悠斗の反応を確かめるように女子と仲良くしていた。
無意味なことをしてるってわかっていたつもりだった。
その結果がこれだ…。
やるせない思いだけが募っていく…
ポフッと机の上に頭を預けると、視線を少しだけ悠斗へと向ける。
ほら…俺の胸はぎゅーっと苦しくなった。
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