10 / 68

第二章・3

   挿れた時と同じくらいゆっくりと、慎也は腰を退いた。 「んぁ、あ! あ、あッ、ぅあぁあ」 (ナカ、引き攣って! あ、あ、ダメ。これ、気持ち悦いぃ!) 「いい味してるぞ」 「そ、そう?」  返事をするのもやっとの悠に、慎也は恐ろしいことを言ってきた。 「じゃあ、動くから」 「え?」  ぐちゅん、とさっきより速く腰が入れられた。 「ひぁ、あぁ!」  同じくらい速く、退かれた。 「んぁ、あん!」  そして、その動きは次第に加速していくのだ。  上質なベッドは軋みもせず、ただ慎也の律動を悠に届ける。 「うぁ、あ! や! ぃやぁ! ダメ、あぁあ! ヤだ! はぁ、あぁあ!」 (目ぇ、チカチカする! もう、意識が。何も考えられないぃ!) 「あ、あぁ、あ! すごい、すご、いぃ! はぁ、あ。んあぁああ!」 「おい、もう三度目だぞ」  無意識のうちに、まるで失禁でもするように悠は精を吐いていた。  穿たれれば、そのたびに精がいくらでも湧いて出た。  どのくらい、打ち付けられていただろう。  どのくらい、貫かれていただろう。  やがて慎也は、ようやく自分を解放した。 「出すぞ」 「んッう。んんぁああ! はぁ、あぁんん!」  薄いスキン越しに、熱い精が悠の体内に叩きつけられてくる。  悠は、歓喜の悲鳴を上げた。

ともだちにシェアしよう!