17 / 68
第三章・3
あの時と同じようにバスを使い、悠はまたバスローブを身につけていた。
「やっぱ、ぶかぶかだ」
ふふっ、と小さく笑い、寝室へ。
「今夜は、眠らないよ」
ちょこんとベッドに腰を掛け、慎也が来るのを待っていた。
(何だろ。ドキドキする)
もうすぐ、あの人が。
慎也さんが、やって来る。
「そして、エッチするんだぁ」
セックスが楽しみだなんて、初めて!
脚をばたばたさせていると、その慎也が寝室に入って来た。
「何だ、寝てなかったのか」
「ちゃんと、起きてたよ」
慎也は悠の隣に腰かけると、彼の顔を見ないまま問うた。
「どうして、身体を売って生活してる?」
「それしか、知らないもん」
「セックスが好きなのか?」
「嫌い」
あ、でも、と慌てて悠は補足した。
「お兄さん。慎也さんとのエッチは、素敵だった。だから、僕は……」
慎也を追って、探したのだ。
ともだちにシェアしよう!