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第三章・6
「あぁ、あ。はーっ、はーッ。あぁ、あん……」
ずるりと抜かれた慎也のペニスには、やはりスキンが着けられていた。
「どうして……」
「ん?」
「どうして、ナカに、出してくれないのかな……?」
慎也は悠の体をタオルで拭きながら、当たり前のように言った。
「性病の予防だ。当然だろう」
「僕、病気なんか、持ってない」
「今まで大勢の人間と寝てきただろう。誰かにうつされているかもしれないぞ」
「う……」
悔しいが、正論だ。
(もっと早く、慎也さんに会いたかった)
そうすれば、他の人間とエッチする気なんか、起きなかっただろうに。
「さ、きれいになったぞ。もう眠れ」
涙で潤んだ瞳で、悠は慎也を見た。
彼は、きちんとパジャマを着ている。
(僕ばっかり裸で、慎也さんは肌を見せないなんて、ズルいよ)
それでも、激しく抱かれた後は眠くなる。
眠気を必死でこらえながら、悠は慎也に話しかけた。
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