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第五章・4

 つんと勃った悠の乳首を、慎也は何度も指先で弾いた。 「あっ。ふ、あぁッ。あんッ」  その度に腰を震わせ、股間を充血させてゆく悠が可愛い。  散々焦らした後、ようやく慎也はそれを舌先で舐め、口に含んだ。 「あ、んッ! んふ……、んッ!」  不意をついて歯を立てると、悲鳴を上げて先端から蜜をこぼす。  牡の青い匂いが、そっとこぼれる。 (乳首だけで、イッたのか)  敏感な身体だとは思っていたが、環境が変わって昂っているんだろう。  そんなことを考えていた慎也だが、急に悠が身を起こした。 「おい」 「慎也さん、お願い」  そのまま悠は、慎也のペニスを手で握る。 「フェラはダメだ」 「何で? どうして?」  震える声で訴えられると、意思が揺らぐ。  口淫を拒むのは、そのまま嚙み切られたら終わりだからだ。  まさか悠が弟の放った刺客だとは思わないが、それでもブレーキがかかる。  極道ゆえの保身が、表に出る。  迷ううちに、悠は舌先でぺろぺろと舐め始めた。

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