23 / 137

デート6

「こらっ!暴れんなってっ!」 「ん”ん”ーッ!ん”~~ん”~ッ、、」 身を捩って暴れる葵を 一人は葵の背後から葵の両腕を後ろ手に一纏めにして掴みながらその身体を押し もう一人はトイレのドアを押して開け 嫌がる葵と大男をトイレの中に招き入れると 周囲に誰もいない事を確認してから ワクワクとした様子でニヤけながらそのドアをゆっくりと閉じていく… すると中にはもう一人の男が 鏡を見ながら自分の前髪を(いじ)っている姿があり… 「よお…やぁ~っと来たか…待ってたぜ?美人さんよぉ…」 その男は葵たちの姿を鏡越しにチラリと見て確認すると 薄ら笑いを浮かべながら葵たちの方へと向き直り… ゆっくりと葵の方へと近づきながらその手でスッと葵の顎を掴むと 葵の顔を無理矢理左右に動かして舐めるように葵の顔を眺めまわし… その口元により一層醜い笑みを浮かべると、ウットリとした様子で口を開いた 「…あの店でお前を見かけた時から目をつけてはいたが――  やっぱ近くで見ると、とんでもねー美人だな…アンタ…」 そう言うと男は葵の顎を掴んだまま 自分より少し高い位置にある葵の顔に自身の顔を近づけると―― ペロ… 「ッ!!!」 男はその長い舌でねっとりと葵の頬を舐め上げ… 葵は恐怖で震えながら思わずその瞳をギュッと閉じる ―――気持ち悪い気持ち悪いキモチワルイッ!!! 『…葵…  可愛いよ葵…』 ―――やだっ、、もう嫌だ…っ! 葵の脳裏に一瞬フラッシュバックした過去の映像と 男の舌の感触に葵の全身は総毛立ち… 暴れることも忘れ、葵の身体は恐怖で完全に(すく)み上がる… そんな葵の反応に男は気をよくしたのか口角をニヤ…っと上げると ゆっくりとその顔を離していき… 再び怯える葵の顔をじっくりと眺めながらその口を開いた 「さてとそれじゃあ――早速始めますか!時間が惜しい…  いつ連れの男がコイツを探しに来るかも分らんしな。」 「…じゃあ俺は――他に誰か来ないか外で見張ってるわ。」 そう言うと今まで葵の両手を後ろ手に掴んでいた大男は 葵の背中をトン…と押し―― 今しがた葵の頬を舐めた目の前の男に葵を引き渡すと ドアに向かって歩き出す 「…?なんだよ…お前は()らないのか?」 両手を解放され―― ハッとなった葵が一瞬の隙をついて再びこの場から逃げようと足掻(あが)くが 男はそんな葵の両手首をほくそ笑みながら掴み、拘束すると 大男に怪訝そうに尋ねる… すると大男は少しオーバーリアクション気味に振り返り―― 「まさか!当然犯るさ。ただ――誰かが外で見張ってねーと…  ドアの前にサインボード置いといても  誰かが知らずに入って来られてもアレだし――  それにどっちにしろお前らのどちらかが突っ込んで(ひろ)げてからでないと  俺のはデカくて尻孔になんか入んねーからなぁ…」 「…なにそれ自慢?やだわ~…」 「ま、そんなとこ。  実際この間ヤったヤツなんか  俺が最初に突っ込んだら泣いて(わめ)いて切れて血が出て散々だったろ?  だから俺はお前らの後でいいよ。  じゃ、楽しめよ。」 大男は舌なめずりをしながら 今にも葵の服に手をかけようとしている男二人にそう言い残すと ニヤけながらトイレから出る ―――まあ俺の場合は――あんな女みたいな顔の方より…    連れの方をどーにかしたかったんだけどな… 大男が自分の方を見た時の信の鋭い視線を思い出し… 背筋にゾクゾクとした悪寒のようなものが駆け上がっていく感じながら その身を震わせる… ―――あの誰にも屈したことのなさそうな…    冷たく整った顔が苦痛と屈辱…恥辱に塗れる様はさぞ――、ッ、 大男はドアのすぐ横の壁に寄りかかると 既に膨らんでいる欲望に手を伸ばし… どこかウットリとした様子で虚空を眺めた…

ともだちにシェアしよう!