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第2話
ブラウンゴールドの鬣を、思わずグッと掴む。
サナは驚異的な身体能力の持ち主だ。
故に、どんな戦場でも『生きる』ことを一番に誰かれ構わず戦ってきた。
自分が軍にいる間(生きている間)は、家族の生活は楽になる。
そう信じて、サナはどんな戦場でも懸命に生き延びた。
でも、軍隊にいた時のことは、辛すぎて思い出したくなかった。
時々、息子に軍人だった時の話をせがまれるのだが、サナは優しく微笑んで、話題を変えてしまうほどに。
しかし、サナが十六歳の時。母国は木っ端微塵に潰されて、現在は他国の占領下となっている。今では、自分の家族の生死さえわからない状況だ。
「いやぁ……乳首と性器を、同時に責めるのは……あぁぁっ」
ブラウスの中に手を差し入れられて、サナの尖った乳首を柔らかな肉球がコロコロと転がすように愛撫する。
すると快感の涙がぽろりと眦から零れ、サナは大きく背中を反らした。
じゅっじゅっ……と緩急をつけながら性器を吸われ、サナは身体を震わせながら「あぁっ……っ」と精を放った。
それを夫であり、セルディンティーナ王国の現国王である、獣人のガーシュイン・アル・セルドバルトが、喉を鳴らして飲み込んだ。
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