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第47話◇

 裸の腕に、肌に、縋るように触れると。  胸が、弾む。  はだけさせられたバスローブはもう腕に引っかかってるだけで、ほぼ全裸で、玲央の肌と密着してる。  ……どうしよう、くっついてるだけで、すごく、気持ちいいんだけど……。  ぎゅ、と瞳を閉じていると。  玲央がちゅ、と頬に口づけてきた。  頬に触れてた手が首筋をなぞって、胸に滑った。する、と全体を撫でてから。先端を、かり、と爪先で引っ掻いて。 「……っ……」  驚いて、玲央を見上げると。  玲央がクス、と笑った。 「……自分で乳首、触ったことある?」 「……っ無い」  ある訳ない、なんて思いながら、見上げて答える。その間も、ずっと乳首を弄ってる玲央。 「触られてて、どう? 気持ちいい?」 「……っ……くすぐったい……? よく分かんない……」 「しばらく試させて」  すり、と頭を撫でられて、玲央が少し下に頭を下げてった。 「――――……っ?」  片方舐められて、片方は指で弄られて。  感覚は、くすぐったくて、なんか、もどかしい、感じ、なのだけれど……。  玲央が、オレの胸に居て、そんなとこをいじってるっていうこの状況が、恥ずかしすぎて。それだけでもう、体温上がっておかしくなりそうで。 「……あ!」  何、今の。  ――――……急に声が、上がってしまった。 「少し噛んだけど……気持ち良かった?」  くす、と笑って、見上げてくる。 「……っ」  うん、と頷く。ていうか、そんな所から見上げられるこの視界が耐えられないのに、視線が外せない。 「もう少し、感じてて?」  楽しそうに言った玲央がまた、頭を下げてしまって。  与えられる刺激に、ぎゅ、と触れたバスローブを握り締める。  長く弄られてると、むず痒い気がしてくる。 「……ン……」  触り方が、うますぎるのか。  体の奥から、熱が呼び起こされてくみたいで。  ぎゅ、と目を閉じて耐える。 「……反応してきた」 「――――……っ」 「気持ちよくなってきただろ?……濡れてるし」  ゆるくたちあがってた中心に触れられて、緩く扱かれる。先端が濡れているのを、指先で弄られて、ぐちゅ、と音を立てられて。恥ずかしくなって、カッと耳まで熱くなる。  胸に優しく歯を立てられた瞬間、ぞくんと鋭い快感が走って、握られてるそこがびく、と震えた。 「……あ……っ?」 「……胸いじると、こっちにちゃんと響くんだな――――……」  かわいーな、と呟いて、くす、と笑う玲央にますます恥ずかしくなる。 「これ、気持ちいいって、覚えて?」  逆の乳首にも舌を這わされて。噛みしめた唇から、声がくぐもって漏れる。   「……っ……ン……」  どれくらい弄られてたか。  上も下も刺激されて、体の熱がどんどん上がっていく。 「……あ……れお……も、やめ……」 「……イッていいよ?」 「……っ」  ……オレ、今日、もう、3回目……。  ていうか、日に、そんなにしたことない。てか、イけるのかな。  なんか、腰の奥が、重くなってきて、ちょっと辛い。そう、思うのに。 「――――……っ」  自分で驚くくらい、あっという間に、イかされて。  涙が、きつく閉じた目尻から、零れた。  頭が真っ白になってる間も、玲央の指は、乳首を刺激してて。  噛みしめて止めていた息が震えると、気づいた玲央が顔をあげてきた。 「――――……優月?……大丈夫か?」  クスクス笑いながら、目尻にキスされる。  なんか――――……。  玲央の思う通りに、体が変ってく気がする。

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