48 / 856

第48話◇

        大丈夫か、なんて聞いてくれるけど……。  ……全然、大丈夫じゃない。  自分の意志で、じゃなく、こんな何回も。  胸を弄られて、こんなに気持ちよくなってきてるとか、もう、全然意味が分からない。ここって、こんなにゾクゾクするものなんだ。  頭の中、なんかもう、ぐちゃぐちゃになりそうで。  摘まんで、引っ掻いて、捏ねたり。  噛まれたり。 「……れお、もう……それ、やめて」  ぞわぞわするのが半端ない。  居た堪れなくなって、そう言ったら。  ふと、玲央がまた顔を上げてきて、オレを見つめた。 「――――……可愛い顔、してンな……」  くす、と笑う玲央。 「気持ちよくて、しょーがないって顔……」 「……っ」 「――――……もっと、ヨくしたくなるし……」  玲央の手がまた、達したばかりのそれに触れる。 「や……」 「――――……ちょっと体、起こしてて」 「……っ」  後ろに手をついて、頑張って起き上がると、後ろにあった大きめの枕に背中をつかされる。 「――――……見てろよ?」 「……?」  玲央が、手で触れていたそれに顔を寄せて。  ちゅ、とキスした。 「――――……っや」    驚いて上げた声は、次の瞬間、噛みしめて飲み込むしかなかった。  玲央が、ゆっくり舌を這わせて、一気に口内に入れてしまったせいで。息もできなくなる。 「……っ……」  口を手で覆って、でも玲央から目が離せなくて。  自分のそれが、玲央の口から出入りする様に。  おかしくなりそうで。 「や……だ……っ……やめて……」 「……むり」  そんな所から、オレを見上げて、ニヤ、と笑う。   「……っっ……ん……んっ」  一気に快感を高められて、頭が真っ白になって。  このままだと、玲央の口に出ちゃうと焦って。  玲央の頭に手をかけて、引きはがそうとすると。その手を掴んで、離される。 「……手、邪魔」 「っだって……」 「いいから、出せよ」  クス、と笑った玲央に手をどけられて。  そこで喋られると、不規則に当たるから、もう、ゾワゾワ感が半端なくて。  もう、無理、と思うと、涙が溢れてくる。  玲央はもう、何も言わず。  どんどん追い立てられて。 「……や、だ」  玲央の口になんて、やだ……。  絶対やだと思って精一杯耐えるのに。  結局――――……。 「……っあ……っ……」  足ががく、と震えて。  耐えたせいなのか余計おかしくなりそうな快感が襲ってきて。  頭の中、本当に真っ白で、耳鳴りがしてきて。  少しの間真っ白な世界にいたけれど。  すぐに、ハッと、事態を飲み込んだ。  ――――……無理無理無理無理無理無理……!!  いつのまにか倒れてた枕から、がば、と起き上がると。  玲央が、ぺろ、と舌をなめてるところで。  色っぽいなんて感じる様に、かあああっと、顔に熱が集まって、耳まで熱くなって。けれど。そんな事言ってる場合じゃない。 「っ……飲んじゃっ……たの……?」 「……ん」  クス、と笑いながら、玲央が頷いた。    ――――……も、眩暈がする。

ともだちにシェアしよう!