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第148話◇
「……ん……――――ん、ぅ……っ」
少し苦しそうな声に、ぞく、とする。
「……ん、ふ……っ……んぅ――――……」
前教えたように、上顎に当てたり。
オレがやるように真似しようと思ってるんだろうと、分かる。
口と手で、しばらく頑張ってくれていたのだけれど。
「……ごめ――――も、玲央のいいようにして……?」
口から少しだけ離して。
オレを見上げて、優月がそう言う。
前の最後の時にしたのを言ってるんだと分かって。
「……いーの?」
「うん。……ごめん、玲央みたいに、出来な――――……」
頬に触れて、その唇をふさいだ。
「……謝んなくていーし」
「――――……」
可愛くて、めちゃくちゃキスしてると。
「……れお……」
少し、離れて、見上げてくる。
「――――……んーどうしてもしたい?……手で一緒にしてもいいけど?」
「ううん。する……」
は、と息をついて。
それからまた、優月が下がった。
「――――……平気?」
「うん」
頬に触れてた手を、優月の頭に滑らす。
「……じゃ、少し我慢な?」
「――――……ん……っ」
優月の口で、快感を追うって。
これ、ほんと――――……。
汚れてない優月を……オレが。
――――……オレだけが。
……ものすごい汚しているみたいで。
……なんか――――……ヤバいけど、すげえ興奮する。
「……んっ……んっ、ん――――……」
「っ、優月、離す――――……」
イきそうになって、退こうとしたら、一瞬だけ首を横に振られた。
少しためらったけれど――――……口の中に、出したら。
「ん…!」と、びく、と優月が震えて。
口に入れたまま、こく、と飲み込んでく。
少しして、オレは息を吐いて、ゆっくりと、優月の口から抜いた。
少し咳き込んで。それから息を整えてる。
「……は―――……っん……」
「……優月、平気?」
「……う、ん。……平気」
口元を抑えて、優月が少し俯いていて。
「――――……どうだった?」
「……え?」
オレの問いかけに、上向いた優月は、何度か瞬き。
「……どうだったって?」
「……飲むのきつかった?」
優月の頬に手をかけて、親指で、唇をなぞる。
「……ううん……気持ちよかった、かな……」
「……気持ちよかった?」
「―――……玲央が気持ち良いと、やっぱりオレも気持ちいいかも……」
思わず、ぷ、と笑ってしまう。
優月の腕を掴んで引き上げて、抱き寄せる。
「……美味しかった?」
クスクス笑いながら、抱き込んだ優月を見下ろすと。
優月は、うーん?と首を傾げた。
「おいしくは……ない、かな」
ふ、と笑って。
優月にキスして、口の中に舌を挿し入れて、中を舐める。
「ん、……んん……っ?」
「――――……んー……もう味よくわかんねーな」
「……っ……っっっ……っ」
何でだか優月が真っ赤になる。
「……どーしてお前が恥ずかしいんだよ」
クスクス笑ってしまう。
「オレがオレの味するか確かめただけじゃん」
「……っだって、それ、オレの口の中で確かめるって……なんか……っ」
かああああっ。
さっきから真っ赤なのに。どこまでいくんだか。
頬に触れて、ちゅ、と頬にキスすると。
「……顔、あっつ……」
その熱さすら。
何だか、愛しくて。
すり、と両頬を挟んで、ぷに、とつまむ。
「頑張ったなー?」
よしよし、と撫でると。
少し、俯く。
「――――……でも、最後、できなかった……ごめんね」
ぷと、笑って。
俯いた優月に、キスして、顔を上向かせる。
「だから謝るなっての――――……全然良い。……可愛いし」
また、赤くなって。
それから、少し嬉しそうに、にこ、と笑ったと思ったら。
「――――……次こそ……頑張る、からね」
そんな風に言われて、まっすぐ見上げてくる瞳を見つめていると。
……汚しても。
なんだか、優月は、綺麗な気がして。
また、ふ、と笑ってしまった。
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