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第157話◇

「……んん――――……れ、お……」  めちゃくちゃキスされて。  抱き付く。 「――――……優月……」  抱き込まれて、キス。  溶けそう。 「……れお……」 「ほんと……かわい」  ちゅ、とキスされて、  は、と息を吸う。 「……そんな泣くなよ……手も噛むなって……」  くす、と笑われて。面白そうに、見下ろされる。 「――――……」  ぺろ、とオレの唇を舐めて、はむ、と唇を噛んでくる。  なんか、可愛いことしてる……と、ふ、と微笑んでしまっていると。 「――――……優月。したい事あるんだけどいい?」 「……うん? なに?」  笑んだまま見上げると。 「四つん這いになって」 「え??」  とんでもない単語。うう。またさっきのかっこか……。  いやよつんばいって……さっきより恥ずかしいんじゃ……。  さっきは枕にうずまって耐えられたから……。 「……っ……」 「オレもう、早く出したいんだよね――――……お願い、優月」  ……きゅん。と胸が鳴る。  ――――……なに。「お願い」って。  ……可愛いんだけど。  よくよく考えたら、お願い自体は全然可愛くないのだけれど。  玲央の言う、「お願い」に。  そろそろと、動いてしまう自分。  ……うう。恥ずかしい。 「――――……股、閉じて。ぎゅーって」 「……っ……」 「まだ入れないから、安心してろよな?」 「……あ……そう、なの……?」  ……別に、オレ ――――…… 玲央なら、もう、良いのに。  もし、玲央に、我慢させてるなら、  ……ちょっと、なんだかな……と思っちゃうんだけど。 「そのかわり――――……セックスぽいことしよ……」 「……?……」  玲央の手が、腰回りを掴む。 「……――――……脚、力いれとけよ?」 「――――……っ……」  閉じた股を、ぐ、と何かがこじ開けてくる。 「――――…… っ?」  揺すられて、擦られてる間に、それが、玲央自身だと分かって、かあっと血が上る。  う、わ、これ――――……恥ずかしすぎ……っ……。  何度も抜き差しされて。 こじ開ける時に、オレの前に当たる。  その刺激に感じてしまって。声が漏れて、背がのけ反る。 「……ん、あっ……あっ……」  玲央が途中で背に重なってきて。  玲央の体、熱い。息も、熱い。 「んんっ――――……」  うわ。これ……。  なんか、そういう事、ほんとに、してるみたい。 「……あっ……」  胸に手が這って。  前にも、触れられる。  上から下まで、熱くなって。  ――――…… どう、しよう。 「――――……は…… 優月、気持ちいい?」 「……ん……っ……っ」  あがった息を、押さえながら、うんうん、と頷くと。  ふ、と後ろで笑う気配。  玲央の手が、愛撫をやめて下がっていって、重なっていた背中の熱も少し離れた。 「……っ玲央……?」  少し心許なくて。少し、振り返ろうとした瞬間。  不意に後ろに、指が入れられた。 「ひあ……っ……!」 「――――……すげー中熱い……」 「……っん……っンぁっ……やだ、そこ――――……っ」  ビクビク、震える。 「――――……ここ、気持ちいい?」 「……ん、っ…… ぅん……っ」  ぎゅう、とシーツを辿る。  顔、俯かせて、耐える。 「……んぁ……っ」  気持ちイイ所。もう、少しは、分かる。  ――――……中、弄られて。体、めちゃくちゃ震える。 「……ちゃんとする時は――――…… ここ、オレので擦ってやるから……」 「――――……っ……」 「……楽しみにしてて」 「――――……っ……」  濡れたみたいな声で言われた、そんな、やらしい言葉に。  ぞくぞくが、止まらなくて。  きゅっとその指を、締め付けた。 「――――……ふ……すげえしまるし。 楽しみ? 優月」 「………っ……」  かわいーなー、と、後ろで、笑み交じりに言ってる、玲央。  楽しみっていうのも、おかしいけど……っ。 「……っ……れお……」  玲央を振り返って、は、と息を吐く。 「――――……今日……じゃ、ない、の……?」 「――――……っ」  玲央が、瞬間、動きを止めた。 「……は。やば、おまえ……つーか――――…… そんなエロイ顔で言うと……しちまうぞ」 「……っ……オレ、いい、よ」  言ったら、玲央は、苦笑い。 「――――……あー……むり。お前、限界っぽいし……」 「……?……」 「手も、体支えてるの、精一杯だろ……?」 「――――……」  確かに――――……。  さっきから、崩れそうになるのを、一生懸命耐えてる……けど。 「……次、お前の体力残して、するから――――……」 「――――……ごめん……ね……?」 「……っ――――なんかあんまり可愛いと……ほんと、しちまうぞ……」  はー、と深い息を付いて。  また玲央は、中の指を、動かし始めて。  それから、また、行為を再開させて。  あっという間に、オレは達した。  追うように、玲央が達したのも、分かった。  それと同時に、体を支えてた腕が崩れて、ふっと、ベッドに沈んだ。 「……大丈夫か?」 「……ん、へーき……」  くて、と、横になったまま。  のぞいてくる玲央を見上げる。 「……玲央は――――……少しは、気持ち、いいの?」  朦朧とした意識の中で、聞いたら。  玲央はクス、と笑って、オレを引き寄せると、座った自分の胸の中に抱き込んだ。背中を完全に玲央に預けてしまうような感じ。 「少しじゃねーよ…… すげえ気持ちいいから、お前としてる」 「――――……そか……」  ……じゃあ、よかった――――……。  安心したら。  急に、耐えきれない位の眠気に襲われて。  そこで、ふ、と途絶えた。

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