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第243話◇

【side*優月】  玲央と色んな事を話しながら、ご飯を食べて。  食事を下げてもらってからすぐに、一緒にシャワーを浴びた。  毎日一緒にシャワーを浴びてるけど。  ……全然慣れない。  脱ぐところから、ドキドキ……。  ていうか。もう。一緒に居るだけで、ドキドキしてるのに。  脱いだら、余計そうなるの当たり前で。  今日は、立ったままで、玲央が頭を洗ってくれて。  体、洗って、と言われて、自分の体を洗った。  その間に玲央も頭を洗って、すぐ体を洗って。  ほんとに今日は、ザッと、全身を洗ったら、すぐにバスルームを出た。  バスタオルで頭から包まれて、玲央が水滴を拭き取ってくれる。  そのまま、頬に触れた玲央に引き寄せられて、ちゅ、と、キスされた。 「――――……はは。 可愛い、優月。なんか着ぐるみ、似合いそうだな」  バスタオルで巻かれたまま、見下ろされて、そんな風に言われる。 「似合わないよ」 「……似合うって」 「なんの、着ぐるみ?」 「んー……くま、とか?」 「似合わないよー」 「絶対似合うって。 今度皆に聞いてみな?」  クスクス笑いながら、玲央がオレの頭を拭く。 「バスローブ着といて」 「うん」  言われるまま、バスローブに袖を通して、ウエストで紐を縛る。  着終えて、玲央を振り返ると。  玲央が自分を適当に拭いて、バスローブに袖を通していた。    なんか。  こういう動作だけでも。カッコいい。ていうか。  綺麗。  ていうか。  ……見惚れる。 「玲央ってさ」 「ん?」 「役者さんとか、どう?」 「――――……どうって言われても……」  ものすごく不思議そうな顔をされて。  それから、ぷっと笑われてしまった。 「え、だってさ」 「うん。だって?」  クスクス笑いながら、玲央がドライヤーのコンセントを挿してる。 「……なんか、何してても、カッコイイんだもん。 バスローブ着てるだけで、こんなにカッコいい人、居ないと思う」  オレが言い終えたところで、ドライヤーのスイッチが入った。  今日は、向かい合わせのまま、ドライヤーが始まった。 「役者……考えた事ねえな」  クスクス玲央が笑ってる。  ふわふわと髪に触れられているので、何となく下を向いてると、玲央の、胸の筋肉が真ん前に、見える。  ――――……服着てるとそこまで筋肉質って感じしないのに。  脱ぐと、めちゃくちゃ良い筋肉が、ついてて。  …………カッコいいし。  綺麗、だなあ。  じー、と見つめていたら。  なんか。  すごく、触れたくなってしまった。  そこで、はっと気づく。  玲央が、オレの髪の毛、優しく乾かしてくれてるのに。  …………玲央の体、触りたいとか。  ……なんか。早く。抱きしめてほしいとか。思ってて。    なんか。  ……自分が、すごく、やらしい人な気がしてくる。  目の前にあるからって。  我慢できなくて、触りたい、とか。  うぅ。どうしよう。  ……すっごい、恥ずかしい、かも……。

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